「内部環境のほうが統制が難しく、外部環境のほうが統制が容易いのです」

ビジネススクールで、マーケティングや経営戦略論の講義中に、こんな発言をしたら、受講されている方々はたいへん混乱されるだろうと思います。

経営学の教科書には、

① 内部環境とは、社内の環境のことである。人や組織、さまざまな情報やノウハウ、企業の持つ設備や資産、企業文化などが含まれる。これらは、社内に存在するため、一般に統制は容易であり、統制可能要因ともいわれる。
② 外部環境とは、社外の環境のことである。地理的要因や、政治・経済・社会の動き、技術の進歩、法律、顧客や協力企業、競争企業の状況などが含まれる。これらは、社外に存在するため一般に統制は難しく、統制不可能要因ともいわれる。

と書いてあるからです(ここでは、ミクロ環境・マクロ環境の差異は無視し、外部環境=統制不可能要因と簡略化しています)。

ところが、パソコンの世界に限って申し上げるなら、実はまったくです。
無線LANが当たり前の世の中において、インターネットに接続し、企業外部の情報を探すのは実にたやすく、逆に、パソコンの中の情報を検索しようとすると、検索手段は著しく限られ、少し前まではパソコン内のハードディスクの全文検索にも困る始末だったのです。

本日から5回に分け、「内部環境統制不可能理論」と題し、この問題について考えてみたいと思います。

㈱経営教育総合研究所 竹永 亮(takenaga@keieikyouiku.co.jp ご意見・ご感想はこちらへ)

<次回に続く>