私がマーケティングの勉強を始めた頃、典型的なケーススタディの1つにカルピスウォーターがありました。1991年にカルピス食品工業(現在のカルピス株式会社)が発売した乳清飲料です。

従来、希釈したカルピスは時間経過により粒子の凝集・沈澱などの劣化が生じるため、濃縮タイプおよび炭酸飲料タイプ(カルピスソーダ)だけが販売されていたのですが、粒子径を細かくし、鮮度保持のための窒素ガスを封入することにより、商品化が実現しました。
発売直後に年間2,000万ケースを超える出荷を達成し、1991年のヒット商品番付にランクされる史上空前のヒット作です。

シナジーとは、経営戦略で、各部門の相乗作用を活用した効果として利益を生みだすことです。最近では、この利益が転用され、1+1=2以上の価値を作る場合に、「シナジーが働く」といった使い方がされるようになりました。

カルピスに水を加えることにより、1+1=2以上の価値を創造したカルピスウォーターは、まさに、シナジー型飲料と呼べる存在。単体としてのカルピスも、単体としての水も、別に驚くような存在ではないのですが、これが足し算されると、大きな価値を生むという点が、シナジーという言葉を連想させます。

今年は、お酒の世界でも、シナジー型飲料が大ヒットいたしました。

㈱経営教育総合研究所 竹永 亮(takenaga@keieikyouiku.co.jp ご意見・ご感想はこちらへ)

<次回に続く

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