タグとは、情報を検索するために、その情報に添付されるキーワードのことです。
タグを使えば、

「2010年(平成22年) 中小企業診断士第1次試験 経営法務 全国公開模擬試験(全国模試) 解答・解説 初稿 会社法中心部分」

などという長いファイル名をつけずに、ファイル名を

「2010年 経営法務 全国模試 解答・解説 初稿」

とし、タグとして「平成22年」「中小企業診断士」「第1次試験」「1次」「全国公開模擬試験」「模試」等を設定しておけば、ファイル名では、このファイルを発見できなくても、タグを使って検索すれば、このファイルに到達することができるようになります。

このブログにもタグがついています。まだ、スタートして2か月目のブログですから、記事数も少なく、タグの必要性は小さいですが、半年もすると、筆者の私ですら、タグがなければ、過去にどんな記事を書いたのか、検索できなくなってしまいます。TBC受験研究会のホームページに講師陣で掲載している「必勝受験アドバイス」というブログでは、私の書いた記事だけで、すでに単行本2冊分くらいの分量に達しており、タグをつけておいてよかったと本当に思います。

こうもり問題とは、野口悠紀雄教授の初期の著作『「超」整理法』の中で紹介されている情報の分類の限界についての提言です。

たとえば、私のパソコンに
「経営法務」
という科目名のフォルダと
「模擬試験」
というイベント名のフォルダとがあった場合、先ほどの

「2010年(平成22年) 中小企業診断士第1次試験 経営法務 全国公開模擬試験(全国模試) 解答・解説 初稿 会社法中心部分」

というファイルはどっちに入れればよいのか…という問題が生じるということです。イソップ寓話のこうもりのように、どっちにも分類されるものがあると、その瞬間「分類」という概念は破綻してしまうのです。

GoogleのGメールは、こうもり問題に対処するべく、メールの分類という概念を捨ててしまったメール・ソフトです。
前述したとおり、私は、Gメールが天下をとるはるか以前から、ファイルの分類には反対でした。
まだ、「タグ」という考え方が一般化していなかった時代から、私はタグには大賛成でした。「分類反対、タグ賛成」が私の長い間のモットーだったのです。ファイル名を長くしていたのは、タグの代替をファイル名に求めていたからなのです。
最近流行りのEvernote。このソフトも、タグの考え方を前提にしています。もっとも、私は全文検索が高速で行えるEvernoteにおいては、タグの必要性はあまり感じていません。高速で全文検索ができる場合、タグの必要は小さくなります。たとえば、インターネットにおいて普段私たちが情報を検索するとき、タグには頼りません。極めて高速で全文検索することができますので、タグの必要性を感じません。

それでも、ファイル名と本文の中間的な役割を果たしてくれるタグというしくみは、あったほうが便利な場合です。全文検索は便利ですが、巨大な本文情報を持ったファイルばかりを検索する場合、どんなキーワードで検索しても、そのファイルは常にヒットしてしまい、逆に不便です。
Googleによるインターネット上の検索は実に高速であり、便利ですが、あまりにもたくさんの頁がヒットしてしまい、絞り込みに苦労した経験は、誰にもあるものです。同じことが、ハードディスクの全文検索でも生じてしまいます。

タグがあれば、ファイル名自体は短くすることができます。ファイル名はシンプルにし、必要なタグをたくさんつけておくことができれば、私のような人間は大助かりです。

ファイル名と本文だけでは、「帯に短し、たすきに長し」という状態になることも多いのですが、タグは、いわばこの「帯たすき問題」を解決してくれる稀有な存在なのです。

㈱経営教育総合研究所 竹永 亮(takenaga@keieikyouiku.co.jp ご意見・ご感想はこちらへ)

<次回に続く>