2010年11月のアーカイブ

持続的成長型マネジャーと成長停滞型マネジャー②

理由は簡単。
別に特別なことではありません。
問題意識を持って、貪欲に情報・事例・ノウハウを求め、調べるための努力を怠らず、常にメモをとり、物事にアレンジを加え、挑戦を続けてきた方は、自然と、40歳前後で②のようなマネジャーに成長します。
逆に、のんべんだらりと日々を無為に過ごし、組織や経営トップに要求されたことだけをこなし、何のメモもとらず、物事に対しアレンジもせず、挑戦を避けてきた方は、たとえマネジャーに昇進しても、①のようなマネジャーにしかなることができません。
20代のときには小さかった差異が、30代・40代と年齢を重ねるたびに、どんどん拡大していった結果です。

②のようなマネジャーは、そのまま突き進めばよいのです。組織や経営トップから、あれを学べ、これを勉強せよ…といわれなくても、自分でどう勉強し、何を学べばよいのか、わかっていますから、自ずと、学習と成長を続けます。こういうタイプのマネジャーを持続的成長型マネジャーといいます。
これに対し、①のようなマネジャーは、方向転換と意識改革の機会が必要です。20代・30代の頃に比べると、自分のスタイルが固定化している方が多いので、簡単にはいきません。こういったマネジャーを成長停滞型マネジャーといいます。
難しいながらも、次のような2つの方法があります。

① 主観的な分析(自己分析)と客観的な分析(他人分析)に基づき、怖がらずに、それを直視するところから、スタートしなければなりません。勇気のいることです。
② さまざまな成功事例・成功体験に触れ、「そういうやり方ができたらいいだろうなあ」という気持ちを醸成する機会を設けることも大切です。

私の主宰する講演・研修・ワークショップでも、プログラムにより、多少の違いはありますが、①と②とを併用する場合が大半です。

その際、ダイレクトに、「そのやりかたのほうが、ができそうだ」と、受講していただくご本人に興味を持っていただける成功事例・成功体験を示すことが必要です。
人はある程度の年齢になると、若い頃に比べて情熱だけでは動けなくなります。
「楽ができるならやってみようか」というやり方も、立派な動機付け(モチベーション)になります。

「自分のスタイルを変えろ」
「ブレイクスルーが必要だ」
「パラダイムシフトが求められている」

とお題目を唱えるよりも、

「これを学と楽ができる」
「こうすると、今より休める」
「この方法を導入すると、労働時間が減る」

といった直接的な効用を訴えたほうが、響く場合が多いのです。

マネジャーの成長の停滞を是正できるのは、ご本人の意思と努力が不可欠なのはもちろんですが、是正のための起爆剤を組織と経営者が用意してあげることも大切です。
もしかしたら、私たちがそのためのお役に立てる場合があるかもしれません。マネジャーの成長の停滞を是正するための起爆剤をお探しの際には、一度、お声をおかけください。

<この稿終わり>

㈱経営教育総合研究所 竹永 亮
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2010年11月30日

持続的成長型マネジャーと成長停滞型マネジャー①

先週後半は、MacBook Airを持ち、初の大阪出張。
丸々二日間、とある大手サービス業勤務のマネジャーの皆さんを対象に、マネジリアル・クライミング・モデル(リーダーシップ理論)動機付け地形図理論(モチベーション理論)についてお話して参りました。
といっても、私の話していた時間は全体の3分の1くらいでしょうか。あとは、メンバーの皆さんによるディスカッションが中心です。
マネジャー同士の研修の場合には、講師が話す時間が3分の1でも多いくらいです。もっと、話す時間が短くなるよう、私自身、プログラムの改善を試みるべきだと毎回感じています。

マネジャー向けの講演・研修・ワークショップを主宰すると、必ず気づく共通点が1つあります。
私は、講演であれ、研修であれ、ワークショップであれ、殆どの場合に、マネジメントに関するショート・ケーススタディを用意します。そのその際、どのショーケースでも、

「さて、この場合、どのような方法が考えられるでしょうか」
「さて、この場合、彼はどうすべきだったのでしょうか」

という問いかけをするのですが、それに対する参加マネジャーの皆さんの対処方法が、見事に2つに分かれます

① 教科書的な正論や抽象論、マネジャーじゃなくても答えらるような一般論だけしか話すことができない方
② 次から次へのさまざまなアイディアや具体的な事例・経験を話すことができる方

本当に真っ2つです。
①のようにマネジメントに関するノウハウの引き出しがほとんどない方と、②のようにマネジメントに関する事例とノウハウがあふれんばかりに詰まっている方。
銀行でも、小売業でも、サービス業でも、メーカーでも、大企業でも、中小企業でも、本社でも、支店でも、営業部門でも、生産部門でも、ビックリするくらいに、①②真っ2つに分かれます。

当然、私は、研修や講演においで頂いた方々には、②のようなマネジャーに育ってほしいと願っています。

どうして日本のマネジャーはこの2つのタイプに別れてしまうのでしょうか。

<次回に続く>

㈱経営教育総合研究所 竹永 亮
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<次回に続く>

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2010年11月29日

仕事の電子化・Google IME その後

あれほど、大騒ぎしたソフトの相性問題。
すなわち、PowerPoint for Mac 2011とGoogle IMEの併用ですが、意外なことに、「復活」いたしました。

専用のアンインストール・ソフトであるAppclearを使って、両ソフトを一旦完全にアンインストールし、その後、PowerPointを再インストール。さらにGoogle IMEも再インストール。

おそるおそる、PowerPointを立ち上げてみると、不思議なことに、全く問題ありません。
世の中、不思議なことがあるものです。パソコンの場合、このような、相性による不具合というのは常にあるものです。ちょっとした条件の変更で、不具合が解消する場合も多いのですが、今回は、そのケースだったようです。

結果としては、ATOKへの出費9,700円は痛かったのですが、せっかく購入したソフト。Google IMEと併用し、比較してみたいと思います。

㈱経営教育総合研究所 竹永 亮(ご意見・ご感想・ご用命はtakenaga@keieikyouiku.co.jpへ)

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2010年11月28日

仕事の電子化・シームレス検索の構想

仕事上、何かを検索するとき、最近では、次のような手順を踏むことが多くなりました。

① Macを使って、Dropbox内に保存されている71,621ファイルの全文検索またはファイル名検索。
② GメールまたはMacのMail(ソフト名としてのMail)を用いて、過去のMailの全文検索またはメール・タイトルの検索。
③ Evernote内の全文検索またはタグ検索またはタイトル検索。
④ FTPサーバーを使った会社内データの検索。
⑤ Googleによるインターネット検索(外部環境検索)

案件により、⑤は、①②③④の間に挿入されたり、①の前に来たりすることもありますが、およそ、こんな順番で、5つの検索工程が独立して存在しています。
このうち、⑤は外部環境であり、④は準外部環境だと考えると、私個人にとっての純粋な内部環境は①②③となります。

私の要望は、この①②③を同時検索するツール・ソフトの登場です。実現すれば、Dropbox、Evernote、Gメールという、3大クラウド・ツールの融合の実現であり、ビジネス環境は飛躍的に便利になります。
全5回にわたる「統制不可能内部環境理論」を連載しながら、パーソナル・クラウド時代の曙たる現在において、ハードディスク情報とインターネット情報という「内」と「外」という情報の区分自体が古くなりつつあることに気づきました。これからは、

① パーソナル情報(個人のハードディスク情報、メール情報、Evernote情報)
② 組織情報(個人が所属する組織の持つ情報のうち、組織性員たる当該個人がアクセスできる情報)
③ 外部情報(インターネットにより自由にアクセスできる情報)

という3つに分けて考える時代なのかもしれません。
私の場合、特に、①のうちの「個人のハードディスク情報」がDropbox情報となっています。

クラウド・コンピューティングの正確な未来予想は非常に難しいと思いますが、「検索」の融合・統合、すなわち、シームレス検索構想は、実現可能性が高いと思います。

㈱経営教育総合研究所 竹永 亮(ご意見・ご感想・ご用命はtakenaga@keieikyouiku.co.jpへ)

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2010年11月27日

仕事の電子化・MacBook AirはiPhoneを駆逐する③

このように、MacBook Airがあると、iPhoneのスマートフォンとしてのさまざまな高機能が非常に中途半端に思えてきます。
MacBook Airが手元にある場合、それ以外にほしい情報機器は、

「電話(電話機)」

だけなのです。まさか、移動中に、MacBook Airを開き、インターネット電話サービスであるSkypeを使って話すわけにもいきません。電話機だけはどうしても必要なのです。しかし、それ以外のほとんどの機能、すなわち、ネット検索も、メール受送信も、ファイルの閲覧・確認も、すべてMacBook Airにお任せでよいのです。

「その場合、MacBook Airと組み合わせるべきベストな電話機とは何ですか」

と尋ねられれば、私はこう答えます。

「高齢者用のらくらくホンのような電話機でしょうね」

らくらくホンは、NTTドコモの携帯電話端末製品のブランド名ですから、より一般的な言い方をすれば、

「携帯電話初心者および50代以上の高齢者層をターゲットとする携帯電話端末(高齢者向け携帯電話)」

がベストだということになります。意外に思われる方も多いかもしれませんが、これからはズバリ、

MacBook Air + 高齢者向け携帯電話

の組み合わせがベストの選択です。

高齢者向け携帯電話は、シンプルで使いやすく、それでも、ちゃんと携帯メール機能はついていますから、いざとなれば(MacBook Airが使えない状況など)、メールのやり取りは「らくらく」できます。ご存知のとおり、日本には、PCメールと携帯メールという2つのメール文化があります。パソコンであるMacBook Airは携帯メールを送受信できませんから、この点でも、携帯電話を持たないというわけにはいきません。

MacBook Airと高齢者向け携帯電話は、驚くほど、その機能が重複しません。きれいに相互補完し合う関係になっており、かっちりと役割分担させることができます。

ネットで何かを調べるとき ⇒ MacBook Air で対応
長文を打つとき ⇒  MacBook Air で対応
PCメールをやりとりするとき ⇒ MacBook Air で対応
ファイルを開くとき ⇒ MacBook Air で対応
電話をかけるとき ⇒ 高齢者向け携帯電話で対応
携帯メールでやりとりするとき ⇒ 高齢者向け携帯電話で対応
電話をかけながら、画面を見たいとき ⇒ MacBook Airと高齢者向け携帯電話の併用で対応

このように、どんな局面を想定しても、両者があればこと足りますし、出番が重複することもありません。最強の組み合わせであることがわかります。

やはり、

「MacBook Air と高齢者向け携帯電話 の組み合わせが天下をとる」

という予想が成立します。

MacBook Airをはじめとする薄型・軽量で立ち上がりの速いパソコンが世の中に出まわりつつある現在、iPhoneをはじめとするスマートフォンの普及は案外難しいかもしれません。
高齢者向け携帯電話を若い世代やビジネスマン向けにアレンジし、MacBook Airのような立ち上がりの速いSSD内蔵パソコンと組み合わせて、販売するほうが、マーケティング的には正しい選択となるかもしれません。

「では、まず、あなたがiPhoneをやめて、高齢者向け携帯電話を使ってみて、その使用感をレポートを書いたらどうですか」

なるほど。それを言われると弱い(笑)。

こう、お答えいたしましょう。

「おっしゃるとおり。私も変えたいのは山々なのですが、まだ、iPhoneの残債がだいぶん残っているので、今、機種変更するのは、難しいのです。すぐにでも実験したいのですが、とても残念です」

㈱経営教育総合研究所 竹永 亮(ご意見・ご感想・ご用命はtakenaga@keieikyouiku.co.jpへ)

<この稿終わり>

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2010年11月26日

仕事の電子化・iPhoneの所在検索機能

お恥ずかしい話ですが、先日、新幹線の中にiPhoneを忘れてきてしまいました。そのまま東京駅の車庫に入る列車だったので、安心はしていたのですが、駅員さんに、

「明日の朝までは車庫なので、所在は確認できませんね。明日の13時以降に問い合せてください」

といわれ、不安な一晩を過ごしました。

今時、携帯電話を失うと、本当に嫌です。誰かから、何か、重要な情報の知らせがあるのではないか…と思うと、なんとも、落ち着かない一晩を過ごしました。

現に社内のスタッフから1件、プライベートでは訃報が1件入っていましたが、対応が遅れるはめになりました。

僅かな時間でしたが、翌日朝SoftBankに行き、古い携帯を復活。特別に故障扱いにしてもらい、代替SIMカードを発行していただき、現行の電話番号と携帯電話アドレスが一時的に使える状況に。とりあえず、ほっとしました。僅か12時間くらいのことでしたが、まるで、息が止まったような時間からようやく解放されました。

それから1週間。アップルから朗報です。
iOSがアップデートだそうです。
「iPhone史上最高のソフトウェアアップデート」というキャッチフレーズはいささか大げさだと思いますが、それでも、かなりの大きな進歩です。
特にありがたいのは、

>「iPhone(iPad、iPod touch)を探す」は、なくしてしまったデバイスを探したり、大切なデータを保護するための、MobileMeの便利な機能です。iOS 4.2を搭載したiPhone 4、iPad、第4世代のiPod touchでは、この機能を無料で使えるようになりました。

という1文です。一度設定してしまえば、iPhoneがあるおよその場所をマップ上に表示させたり、画面にメッセージを表示させて見つけた人に連絡したり、パスコードロックをリモートで設定したり、リモートワイプを実行してデータを消去できるようになるのです。しかも、その後、iPhoneが見つかったら、最新のバックアップからすべてのデータを復元することができます。
これは、究極のセキュリティ・サービスです。

もし、1週間前にこのOSがアップデートされていたら、私としては、

「あ、東京駅の操車場の中にあるな」

と確認できたはずです。

この機能を試すために、もう一度、iPhoneを新幹線の中で落としてみるか…
こんな馬鹿な事を考えている暇はありませんね。
仕事、仕事…(汗)

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2010年11月25日

仕事の電子化・MacBook AirはiPhoneを駆逐する②

たとえば、電車の中で、メールをチェックしたい場合を想定してみましょう。
先日まで、私のかばんの中には、ThinkPadとiPhoneが入っていました。

「あ、そうだ。メールをチェックしなきゃ」

と思った場合、当然、iPhoneを取り出します。メールを確認し、返事が必要であれば、そのまま、返事を書き、送信。作業は終了です。
iPhoneを選ぶのは当たり前です。ThinkPadをかばんから取り出し、立ち上げている間に、一連の作業が終わってしまうからです。ThinkPadに限らず、従来のハードディスク内蔵型パソコンの立ち上がりには時間がかかります。サスペンドからの復帰であれば、もう少し早いかもしれませんが、この方法だと、電力の消耗が気になります。iPhoneでの確認・返信という方法がベストな選択であることに、疑いの余地はありません。

しかし、現在、私のかばんには、MacBook AirとiPhoneが入っています(MacBookの通信用に、EmobileのポケットWi-Fiも入っています)。
先程と同様に、移動中に、

「あ、そうだ。メールをチェックしなきゃ」

と思ったとしましょう。
私はどういう行動に出るでしょうか。

この場合、もちろん、iPhoneを選んでもいいのですが、返信文として、ある程度の長文を打つことがわかっていれば、MacBook Airのほうが速いのではないか…という代替案が浮上します。
かばんからMacBook Airを取り出して、ポケットWi-Fiのスイッチを入れ、ネットに接続(ここまでの所要時間はおよそ10秒です)。MacBook Airの蓋をあけて、メールをチェック。未読の受信メールを確認し、返信すべき文章を打ち込み、送信!
蓋を閉じて、ポケットWi-Fiを切り、かばんにしまって、作業終了。…と、こんな具合になります。
ちらっとメールを確認するだけであれば、iPhoneのほうが速いでしょうが、MacBook Airを選んだほうが処理が速いという場面も増えてきます。

インターネットで何らかの情報を閲覧・確認しなければならない場合など、接続までの所要時間がほとんど変わらないとすると(実際、iPhoneで5秒、MacBook Airで15秒といった僅差ですから)、画面が大きく、文字の打ち込みもしやすいMacのほうにプライオリティを感じます。

誰かに電話をかけながら、ネットで地図を見たり、相手が送ってくれたファイルを見たり…という場合になれば、当然、地図やファイルはMacBookで閲覧することになります。この場合、もちろん、iPhoneも使ってはいるのですが、ただの電話機としての使用になります。もし、MacBook Airがなければ、

「一旦電話を切ります。地図(またはファイル)を確認して、もう一度お電話いたします」

と、iPhoneを使ってやりとりしているはずです(ヘッドセットを使うという手もありますが、ここでは省略します)。

㈱経営教育総合研究所 竹永 亮(ご意見・ご感想・ご用命はtakenaga@keieikyouiku.co.jpへ)

<次回に続く>

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2010年11月24日

仕事の電子化・MacBook AirはiPhoneを駆逐する①

MacBookAirを使うようになってから、ビジネス生活にいろいろな変化があります。
仕事とプライベートとの間が、よりシームレス化し、どこででも仕事ができるようになったことが最大の変化ですが、近頃、もう1つ大きな変化があることに気づきました。

それは…

「iPhoneを使う頻度が激減したこと」

なのです。ちょっと意外に感じる方が多いでしょうか。

一般に、MacBook Airに限らず、MacとiPhoneは相性が良く(同じアップル社製)、相互補完の関係にあると認識されています。

MacBookとiPadの組み合わせ、あるいは、iPadとiPhoneの組み合わせについては、機能の重複を指摘する声はかなり耳にします。MacBook AirがあればiPadはいらないでしょうし、iPhoneがあればiPadは持ち歩かなくても済むことが多いということでしょう。この点は私も同感です。

しかし、今日、私が申し上げたいのは、MacBook AirとiPhoneとのバッティング問題です。この問題を主張している方は、世の中にまだあまりいないと思います。

MacBook AirとiPhone。最強の組み合わせだと思われていますが、実際に併用してみるとわかりますが、かなり機能面でバッティングします。

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<次回に続く>

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2010年11月23日

仕事の電子化・統制不可能内部環境理論⑤

Microsoftは、Windows7においてライブラリーという機能を搭載してきました。この考え方は、仮想フォルダを使って、実際にはバラバラの存在にあるファイルを、一箇所に仮想的に集めることができるというしくみです。ショートカットを使えば、XPなどでも似たようなことはできなくはないですが、やはり、まどろっこしいです。ライブラリーの搭載は、歓迎すべきことです。ライブラリーによるファイル管理は、分類によるものではありません。前回、ご紹介したタグに近い発想です。できれば、10年くらい前から搭載してほしかった機能です。

Windowsに比べると、Macのファイル検索機能はたいへん優れています。全文検索は当たり前、ファイルの並びも時系列、ファイル形式別に自由に変更することができます。こういう合理的なしくみがあるなら、もっと前から使えばよかったなあ…と、つい先日までMacに興味のなかった私としては、思わざるを得ません。

最近の私のMacBookAirの使い方を1つご紹介。
Airの隣にDropboxで同期されたWindows機(ThinkPad)を置いて作業をします。

常々申し上げているとおり、私の場合、単純にWordやPowerPointで文書を作る作業は、ThinkPadのほうが、はるかに速いのです。

ですから、実際の作業は、ThinkPadで行います。ただし、作業を行うべきファイルは、Airを使って高速で検索するのです。

似て非なる名前のファイル名が大量に存在する私のパソコンの中では、時系列的に変更日時が最も新しいものを正しく選ぶということは重要な作業なのです。

そうでないと、野口教授のおっしゃるドッペルゲンガー・シンドロームに陥ってしまうのです(この言葉をご存じない方は、検索してみてください。「ドッペルゲンガー・シンドローム 野口悠紀雄」ですぐに見つかります)。
辞書または索引のように、ThinkPadのハードディスク内を、サクサクと検索してくれるMacBook Air。まるで、旅行先で、優秀な登山ガイドや水先案内人を雇ったような感覚です。

ThinkPadは、Windows機ですから、当然、Windows デスクトップサーチが入っているのですが、このソフトは検索速度が遅く、また、不定期に、突然、索引(リスト)作成作業が始まり、ジーコジーコとハードディスクが動き出し、他のタスクのスピードもダウンしてしまうという、厄介な欠点があります。

「え? Windows デスクトップサーチ、入れたんですか。あれを入れると、パソコンが重くなりますよね。慢性の鼻炎になってしまったような感じになりますよ。お勧めしないなあ」

ある方のWindows デスクトップサーチに対する評価です。残念ながら、まさにそのとおり。導入してしばらくすると、パソコンが、風邪を引いたような状態になってしまうのです。

もっとも、Windows デスクトップサーチは、Windows機では貴重な全文検索できるソフト。アンインストールしてしまうわけにもいかず、弱っていました。

変則的ではありますが、ThinkPadの隣にAirを置いて、水先案内を頼むと、たいへん快適に作業をすすめることができます。

MacBook Air ⇒ 探す作業に特化
ThinkPad ⇒ 作る作業に特化

この作業を、織原則に当てはめれば、「専門化の原則」に基づくものです。
薩長同盟のような力強いアライアンスの誕生です。薩長を取り持つ仲介者の役割を果たしているのが、Dropbox。常に両者のハードディスク(Airの場合はSSDですが)を、完全に同期してくれます。差し詰め、Dropboxは、薩長同盟を成立させた陰の立役者・坂本龍馬のような存在です。

Windows7をいまだ導入していないので、私が遅れているだけかもしれませんが、依然としてWindows機の内部環境=パソコン内部の情報へのアクセスは、速度的に十分ということはできません。

外部環境(インターネットを通じた外の情報)に対しては、これだけ迅速にアクセスできる時代です。関係者の皆様、どうか、一刻も早く、内部情報をサクサクと検索できるしくみを整えていただきたいと、1人のユーザーとして、切に願います。

㈱経営教育総合研究所 竹永 亮(ご意見・ご感想・ご用命はtakenaga@keieikyouiku.co.jpへ)

<この稿終わり>

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2010年11月22日

仕事の電子化・統制不可能内部環境理論④

タグとは、情報を検索するために、その情報に添付されるキーワードのことです。
タグを使えば、

「2010年(平成22年) 中小企業診断士第1次試験 経営法務 全国公開模擬試験(全国模試) 解答・解説 初稿 会社法中心部分」

などという長いファイル名をつけずに、ファイル名を

「2010年 経営法務 全国模試 解答・解説 初稿」

とし、タグとして「平成22年」「中小企業診断士」「第1次試験」「1次」「全国公開模擬試験」「模試」等を設定しておけば、ファイル名では、このファイルを発見できなくても、タグを使って検索すれば、このファイルに到達することができるようになります。

このブログにもタグがついています。まだ、スタートして2か月目のブログですから、記事数も少なく、タグの必要性は小さいですが、半年もすると、筆者の私ですら、タグがなければ、過去にどんな記事を書いたのか、検索できなくなってしまいます。TBC受験研究会のホームページに講師陣で掲載している「必勝受験アドバイス」というブログでは、私の書いた記事だけで、すでに単行本2冊分くらいの分量に達しており、タグをつけておいてよかったと本当に思います。

こうもり問題とは、野口悠紀雄教授の初期の著作『「超」整理法』の中で紹介されている情報の分類の限界についての提言です。

たとえば、私のパソコンに
「経営法務」
という科目名のフォルダと
「模擬試験」
というイベント名のフォルダとがあった場合、先ほどの

「2010年(平成22年) 中小企業診断士第1次試験 経営法務 全国公開模擬試験(全国模試) 解答・解説 初稿 会社法中心部分」

というファイルはどっちに入れればよいのか…という問題が生じるということです。イソップ寓話のこうもりのように、どっちにも分類されるものがあると、その瞬間「分類」という概念は破綻してしまうのです。

GoogleのGメールは、こうもり問題に対処するべく、メールの分類という概念を捨ててしまったメール・ソフトです。
前述したとおり、私は、Gメールが天下をとるはるか以前から、ファイルの分類には反対でした。
まだ、「タグ」という考え方が一般化していなかった時代から、私はタグには大賛成でした。「分類反対、タグ賛成」が私の長い間のモットーだったのです。ファイル名を長くしていたのは、タグの代替をファイル名に求めていたからなのです。
最近流行りのEvernote。このソフトも、タグの考え方を前提にしています。もっとも、私は全文検索が高速で行えるEvernoteにおいては、タグの必要性はあまり感じていません。高速で全文検索ができる場合、タグの必要は小さくなります。たとえば、インターネットにおいて普段私たちが情報を検索するとき、タグには頼りません。極めて高速で全文検索することができますので、タグの必要性を感じません。

それでも、ファイル名と本文の中間的な役割を果たしてくれるタグというしくみは、あったほうが便利な場合です。全文検索は便利ですが、巨大な本文情報を持ったファイルばかりを検索する場合、どんなキーワードで検索しても、そのファイルは常にヒットしてしまい、逆に不便です。
Googleによるインターネット上の検索は実に高速であり、便利ですが、あまりにもたくさんの頁がヒットしてしまい、絞り込みに苦労した経験は、誰にもあるものです。同じことが、ハードディスクの全文検索でも生じてしまいます。

タグがあれば、ファイル名自体は短くすることができます。ファイル名はシンプルにし、必要なタグをたくさんつけておくことができれば、私のような人間は大助かりです。

ファイル名と本文だけでは、「帯に短し、たすきに長し」という状態になることも多いのですが、タグは、いわばこの「帯たすき問題」を解決してくれる稀有な存在なのです。

㈱経営教育総合研究所 竹永 亮(takenaga@keieikyouiku.co.jp ご意見・ご感想はこちらへ)

<次回に続く>

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2010年11月21日