2012年5月のアーカイブ

谷川岳で語るマネジリアル・クライミング理論

日帰りですが、谷川岳に登って来ました。
動画「日本一短い経営学」 のコンセプトは、「いつでも、どこからでも、経営学の講義を!」です。
ですから、いつかは山の頂上で…と思っております。
今回、残念ながら、頂上には行けなかったのですが、とにかく、「アウトドア」での講義を実現。
その経過を、Facebookにアップしましたので、こちらにも転載します。

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長らく、登山を楽しんでいるが、クルマの中で

「あ、登山靴を忘れた!」

と気づいたのは初めてである。

まったくもって、一年半もアウトドアから遠ざかっていると、ろくなことがない。
忙しいとはいえ、準備不足も甚だしい。自分に腹が立つ。

無論、完全に忘れていたわけではない。
昨夜、寝る前に、玄関に出しておいたのに、クルマの運転には履きなれている靴を…と思って、そっちを履き、ザックを背負ってそのまま(つまり、登山靴を持たずに)、乗車してしまったのだ。
気づいたのが、水上に入ってからでは、引き返すこともままならない。

「靴なんて飾りです。偉い人にはそれが分からんのです!」

…と、心のなかで、ジオンの整備兵の言葉を思い出し、何度も自らに言い訳したが、そうはいかない。
登山の場合、靴は飾りどころか、最重要品なのである。

それでも、あきらめずに、天神平の谷川ロープウェイ併設の売店で、

「すみません。登山靴、置いてます?」

と聞いたら、

「ありますよ」

とのこと。
聞いてみるものだ。
早朝の開店前だったが、快く、レジを開けて下さった。
感謝。

しかし…。

「お客さん、サイズがありませんね。26は品切れです」

「そうですか。しかたない。じゃあ、一番近いサイズを出してください」

「25.5ならありますが…」

「試してみます」

…きつい。
…デザインも垢抜けていない(贅沢言うな!笑)

でも、ローファー(履いてきた靴)で登るよりはずっとマシ…というか、雲泥の差である。

「ちょっときついですねえ。登れるかなあ…」

「ごめんなさい。うちのほうでは、なんとも…」

「いやいや、とんでもない。助かりますよ。一か八か。これ、いただきます。谷川は前にも登っているし。たぶん、大丈夫でしょう」

「ありがとうございます。じゃあ、レジの方へ」

購入決定。
他の選択肢がない以上、買うしかない。

店員さんとのこの会話。
せっかくなので、またまた、ガンダムっぽくアレンジしてみよう。

「ちょっときついな」

「ちょっときつい? 冗談じゃありません。自宅に忘れてきたくせに。現状でこの登山靴の性能は100パーセント出せます」

「デザインもイマイチだな」

「デザインなんて飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよ」

「使い方はさっきの説明でわかるが、谷川岳の急登で、私に使えるか?」

「お客さんの登山者としての能力は未知数です、保証できる訳ありません」

「はっきり言う。気にいらんな」

「どうも」

「気休めかもしれませんが、お客さんならうまくやれますよ」

「ありがとう。信じよう」

もちろん、これは脚色しすぎ。冗談ですm(_ _)m
店員さんには、本当に本当に心より感謝です。

歩き出すと、思ったよりしっくりと来まして、お陰様で、特に問題なく登れました。

もっとも。
アイゼンとピッケルも持っていかなかった今回の山行。
頂上付近の大雪渓前で引き返してきました。

ただ、せっかくの谷川ですからね。
空の色が暗くなり、一雨きそうな直前に、予告通り「日本一短い経営学」を収録。

テーマは「マネジリアル・クライミング理論」
リーダーシップ理論の古典・SL理論の変形版である。

時間がなかったのでワンテイクのみ!
頂上で…という公約は果たせませんでしたが、お許しをm(_ _)m

追伸
谷川岳にヌーボードを持参したのは、おそらく私が初めてであろう笑

2012年5月27日

神々は差別化がお好き

皆さん、おはようございます。
昨日は国を挙げての「恒星観測」。お疲れ様でした(私も目と首が疲れた)。

写真:2009年07月22日 武漢にて 皆既中の太陽

 

子供の頃から、ある惑星からその母星たる恒星と、惑星を回る衛星の視直径は、ほぼおなじになるのが当たり前なのか、それとも地球・太陽・月の場合が稀有な偶然なのか、いつも不思議に思っていました。

たとえば、火星の表面から太陽を眺めた時の視直径と、火星の衛星であるフォボスやダイモスの視直径は全然違います。
冥王星の地表(地表があるかどうかわかりませんが)から、太陽を眺めた場合にも、その視直径と、冥王星の衛星であるカロンの視直径は全然違います(カロンのほうがずっと大きい)。

つまり、月と太陽の視直径がほぼ同じということは、実に、実に不思議な偶然なのです。
これとて、地球に衛星が20も30もあって、そのうちの1つがたまたま太陽と同じサイズに見える…ならわかるのですがね、1つしかない衛星が母星たる太陽と同一サイズのところを「飛んでいる」…神々のいたずらとしか思えなくなります。

 

しかも。

「ある時は月が太陽より大きくなり皆既日食を引き起こし、また、あるときは太陽が月より大きくなり金環日食を引き起こす」

…こんな

「ゆらぎ」

までついている…

私が太陽系の設計者だったとしても、ここまでは思いつきません。
きっと、太陽系を設計した神々の間でこんなやりとりがあったのですよ。

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50億年前(太陽系誕生直前)。
神々による「新恒星系開発プロジェクト」の会議の席上にて。

「さてさて、皆の衆。今度作る、銀河系オリオン腕の恒星系の件なんだが」

「名称ですが、『太陽系』でよろしいですかね」

「異議なし。でも、なんか、月並みだなあ」

「確かに、名前は太陽ですが、月並みですね」

「そこで、ちょっと提案があるんです」

「なんだい、提案とは…」

「はい、他の恒星系との差別化を図ろうと」

「ほほう。差別化ね。いいね。で、具体的にはどうするんだね」

「4億年後に創世予定の第三惑星の地球ですが、そのまたさらに46億年後に知的生命体を進化させようと思います」

知的生命体? それならいままでにも何度かやってみたじゃないか。バルタン星だとか、ガミラス星で…」

「いやいや、それだけじゃあおもしろくないので。彼らを退屈させないためにも、数年から数百年スパンで、日食という現象を引き起こしたいと思います」

「ああ、恒星を衛星が隠すというあれか。あれも前にやったことがあるよ。でも、そのうち、マンネリ化して、誰も感心を示さなくなるぞ」

「いやいや、ですからね、今回はこうするんです。ある時は月が太陽より大きくなり皆既日食を引き起こし、また、あるときは太陽が月より大きくなり金環日食を引き起こす……こんな、ゆらぎのようなバリエーションをつけてやろうと思います。どうですか? おもしろいでしょう」

「…あきれた。よくもまあそんな妙なことを思いつくものだな」

「ありがとうございます」

「いやいや、発想自体は大したものだよ。イノベーティブでよい。他の神々も彼を見習うように

「そのためには、地球もそうですが、月の公転軌道、かなりの楕円軌道にしておいてください。そうでないと、ゆらぎが発生しませんから」

「了解。技術的には可能だよ。では、最大で、地球から見た月のサイズが平均の11%増し、明るさで30%増しになるくらいに月の公転軌道を設計しておくよ」

「ありがとうございます。50億年後、地球創生からですと46億年後になりますが、彼ら知的生命体たちの行動が楽しみですね」

「また、『神秘的よね』とかいってロマンに浸る輩が出てくるはずですよ」

「当たり前だっちゅうの。「神」が「秘」密裏に設計しているんだからな」

「ようし、じゃあ、各自、作業に入ってくれ」

「ラジャー」

「今日の会議は終了。次回は100万年後の同日同時刻。進捗状況の報告を忘れないように」


写真:2009年07月22日 武漢にて ダイヤモンドリング

2012年5月22日

間違えだらけのスマートフォン選び

最近、周りでスマートフォンを購入される方が増えてきました。
今月号の『日経トレンディ』にも特集が組まれ、昨日もある金融機関の方々とランチをごいっしょさせていただいたのですが、

「そろそろスマートフォンにしたほうがいいでしょうか」

というご質問を多数頂戴いたしました。

雑サロ(ビジネス雑談サロン)でもよく話し合うこのテーマ。
実際のところはどんな感じなのでしょうか。

結論から申し上げれば、こと、通常のビジネスの局面に限って申し上げれば、

① ノートPCやタブレットPCを持ち歩いていない方の場合

スマートフォンは非常に有効なツールになります。ノートPCやタブレットPCが持っている機能の70%くらいを片手サイズの「携帯電話」に詰め込んでいるわけですから、便利にならないわけがありません。
欠点は、通話料が高くなること、初期の段階でインターフェイスに戸惑うこと、そして忘れてはいけないのが、電池を食うこと(すぐに空っぽになります)。

② ノートPCやタブレットPCを持ち歩いている方の場合

スマートフォンはそこそこ便利なツールになります。ここでは、「ノートPCやタブレットPCを持ち歩いている方」=「通信手段も持ち歩いている方」と仮定して話を進めます(通信手段がないまま、ノートPCやタブレットPCを持ち歩いている方は稀だと思いますので…)
前述したとおり、スマートフォンは、早い話が、ノートPCやタブレットPCの機能の70%程度を「携帯電話」にむりくり詰め込んだ簡易PCですから、ノートPCやタブレットPCとは基本的に機能はかなり重複します。

「スマフォを買ってみたけど、思ったほど便利とは思えない」

という方は、②のパターンが多いのです。

私自身が、かつては、

「MacBook Airとらくらくフォンがあれば、それで十分」

という内容でブログを書いたことがあります。

未来予想の難しさ「MacBook+AirはiPhoneを駆逐する」

軽量で数秒で立ち上がるMacBook AirやウルトラモバイルPCがかばんの中に入っていれば、それほどスマフォに頼る必要はないわけで、多少不便はあるものの、決定的な打撃…

「スマフォがないから大きな損害を被った」
「スマフォがないために機会損失の憂き目にあった」

という事態は避けられるはずです。

それでも、スマフォをノートPCやタブレットPCと併用する理由は

「さらなる手軽さ」

の追求ということになります。
たとえば、私がMacBook Airを外出先で使う場合、WiMAXのルーターをオンにし、MacBook Airを立ち上げ、接続を確認し、メールを読んだり、ネットにつないだり…という作業を行います。
もちろん、片手ではできるはずがなく、通常であれば、作業は座って膝の上で…ということになります。

ところが、スマフォがあれば、多くの作業を片手で、一部両手が必要な作業もありますが、とにかく、さくっと終わらせることができます。
ノートPCやタブレットPCを外出先に持って歩かれている方がスマフォを購入して得られる恩恵の大半は、この

「さらなる手軽さ」

にあります。
つまり、必需品ではなく「贅沢品」だ…ということになります。

それでも、私はこの「贅沢品」を愛用しています。

さまざまな便利なアプリが開発され、音声入力が可能になった現在、ノートPCやタブレットPCをいちいちたちあげるのは面倒な業務が非常に増えました。
また、Googleカレンダーアラーム機能は非常に優秀で、前日と2時間前に、あらゆるビジネス上の予定を私に「振動」で知らせてくれるようになりました。
これらは、スマフォ独自の機能であり、ノートPCやタブレットPCでは代替することができない機能です。

やはり、手放すことはできません笑
「竹永さんにとって最強のアプリはなんだ?」

と問われれば、即座に

FastEverとiPhoneの音声入力の組み合わせだ」

と即答します。

FastEverとは、Evernoteの派生アプリであり、Evernoteの欠点である、アプリをたちあげてからメモを取れる状態になるまでの工数の多さをぎゅっと圧縮し、1工程でメモがとれる状態にしてくれる優秀なアプリです。アンドロイド版がないと伺いましたが、これは誠に残念なことです。
そして、立ち上がったFastEverの画面に、思いついたことをどんどんどんどん喋っていけば、これがすべて「文字情報」に変換されます。これが、「iPhoneの音声入力」機能の凄さです。
この両者のタッグチームこそ、アイディアの消滅を最小限に抑える究極の組み合わせであり、当分手放せないであろう、ビジネス上の最重要ツールになっています。

コンサルタントというのはアイディア勝負ですから、生じたアイディアをすべて文字にしておこないと、ろくに眠ることもできないのです(気が気でない)。

「音声のままでもいいじゃないか」

という方もいらっしゃいますが、これは違います。
音声メモは、実は余り役に立ちません。
あとから、検索できないからです。

「検索できないメモはメモではない」

というのが、私のモットーですから、紙のメモ帳が数百冊になったとか、新聞切り抜きのスクラップブックが本棚いっぱいになったとか…という「仕事の達人」的な雑誌記事を見て、

「で、これをどうやって使うんだ?」

と常に首をかしげてしまうのです(以前にも申し上げましたが、趣味の世界であれば、何ら問題ありません。一再検索のできない「アナログレコード」「レーザーディスク」を3,000枚ちかく保有している私ですからね)。

もう一つのアプリが、このところ、やたらにご紹介しているiMovieですね。
動画編集アプリ。
ま、21世紀初頭最大の発明ではないかと…(大げさですがね笑)

詳細は、実際に私の作成した動画をご覧いただければわかるわけです。
これらの動画、ほとんどは、

「京浜東北線の中で、立ったまま編集している」

ものです。

5分もので、素材数が20程度であれば、帰りの電車で

秋葉原⇒赤羽

の間に編集が終了し、

赤羽⇒南浦和

では、確認のためのチェック視聴ができてしまいます。

小学校低学年の方でも使い方を覚えることができるレベルです。

「動画編集アプリは今までにもたくさんあったじゃないか」

そのとおり。
でも。
でもですよ、残念ながら、

「買ってみよう」
「使ってみよう」

と思えるインターフェイスのアプリは存在しませんでした。
ビデオカメラやデジタルカメラを購入すればかならず1つは付属アプリとして付いている動画編集アプリ。
95%の人は開封すらせず、4%の方は開封してインストールして挫折…というのが実情だったのではないかと思います。

さらに。
このアプリ。
ノートPCについているわけではありません。
スマフォに直接ついています。
ということは、撮ったその場で、編集を開始できるのです。
ビデオカメラやデジカメで撮ってから、データをPCに移し、それを読み込ませ、動画編集アプリを開いて、編集し、それをネットにアップする…
とてつもない工程! できなくはありませんが、週に1本はとても無理。月に1本、いやいや、だんだん面倒になり年に1本…となってしまうわけです。
とにもかくにも、

「面倒」

だったのです。

5分モノの講義動画を収録する際の標準的なタイム・スケジュールですが、

シナリオ作成5分、リハ5分、収録5分、編集10分、視聴5分、アップロード15分

…いかがでしょう。
最大限多めに見積もっても45分
最後のアップロード中は別な作業ができますから、作業時間は30分です。
これは画期的ですよね。

「スマートフォンを購入したのですが、全然使いこなせていないのです」

とおっしゃる方は多いのですが(おそらく、半分以上の方がそう思っていらっしゃいます)、パソコン(ハード)でも、MicrosoftのOffice(アプリ)でも、搭載されている機能の100%を使いこなしている方がほぼいらっしゃいません。電卓ですら、使わない機能があります。
重要なのは、パレート分析。よく使う機能、自分にとって必要な機能を見極め、それについてだけはしっかりと知識を補充しておけばよいのです。
電話のかけ方、電話帳への登録方法、メールの送受信方法、Webの見方、カレンダー機能の使い方、時計・アラーム・ストップウォッチ・タイマーの使い方、天気予報の味方、乗換案内、地図、写真のとり方、写真の見方、メモの取り方(テキスト、音声)、SNSへのアクセス方法(Twitter、Facebook等)、動画の見方。
多めに考えても概ねこんな感じですか? それより少ない機能しか使っていなくても、十分に「使いこなしている」うちに入ります。

覚えるのに2週間もあれば十分ではないかと思います。
ちなみに私はiPhone3G発売当日から使っているので、最初の2ヶ月間は

「地獄」

でした。誰も周りに教えてくれる人がおらず、書籍や雑誌も出まわってはおらず、アメリカで先行発売され、それを購入し、使用している方の記事だけが便り… 本当に苦労しました。
でも、今は大丈夫。情報は溢れかえっています。

最後に、iPhoneをお使いの方に、私のお勧めアプリをいくつかご紹介しておきます。
私の場合、あくまでもビジネスでの使用を前提としていますので、その点はご了承ください。

1.「懐中電灯」
iPhoneのカメラ用フラッシュを常時点灯させることにより、強烈に明るい懐中電灯を実現。これにより、MAGLITEのようなミニ懐中電灯を持ち歩く必要がなくなった。どこで使うか? クルマの中や暗い場所でかばんの中を検索する際に必須。実に便利。女性の場合、防犯にも役立つかもしれない。

2.「日経電子版」
巨大な紙を折り曲げて読む…という地球という惑星で独自の進化を遂げた紙媒体としての新聞には
常に首をかしげてきた私だが、ようやく理想のアプリに遭遇。初期の頃に比べてインターフェースもよくなった。もう、電車の中で紙を広げなくて良くなった。

3.「CamScanner」
あらゆる「白い四角」を自動認識・自動補正してくれる究極のスキャン・アプリ。ホワイトボード、レジュメ、メモ用紙、レシート… 白い四角ならなんでも来い!という超スグレモノ。もっと早くから使うべきだった(類似のスキャナー・アプリとは似て非なる別格的存在)。有料版と無料版があるが私は有料版しか試していないm(_ _)m

4.「Facebook」
使い勝手は最悪だが、写真や動画の投稿は、Safariからはできないため使用。なんとかしてほしい_| ̄|○

5.「Twitter」
可もなく不可もなく。Twitterに投稿するために使用。

6.「元号」
この仕事をしていると、書き物をしているときに、「平成」と「西暦」がごっちゃになることがある(引用文献が違う場合など)。それを後から修正する際に、このアプリがあると便利である。「宇宙暦」「帝国暦」「宇宙世紀」などが表示されないのが残念笑

7.「GoodReader」
『コトラーのマーケティング原理』という900ページを超える文献をカラースキャンしたPDFデータであっても、特にストレスなく開くことができる究極のPDFリーダー・アプリ(それ以外のファイル形式の文書も読める)。実際には、iPad版を使うことが圧倒的に多いが、客先や受講生さんからの突然の質問があった際にも、自炊書籍に関するデータであれば、GoodReaderを使って調べることが理論上可能になった。過去問題検索などにも大活躍(中小企業診断士の過去11年分の試験問題はいつでも見られるからである)。
Dropboxと連携できるので、Dropbox内の資料を、iPhoneのDropboxアプリで開くことはなくなった。GoodReaderのほうがリーダーとしてははるかにすぐれているからである。

8.「Amazon」
Amazonでのショッピングが可能。いちいちパソコンを立ち上げる必要がなくなった。

9.数種の辞書アプリ
「大辞泉」「ウィズダム」「日本史小事典」「世界史小事典」「英文法」を入れてある。「模範六法」は2009年版を最後に更新していない。電子政府の「法令検索」で代替できるからである。
「広辞苑」は効果な割に評判が悪いので見送っている。いつか購入したい。

10.「乗換案内 Yahoo!ロコ」
「乗換案内」から乗り換えてしまった。最強の乗換案内アプリ。音声入力でき(【例】「南浦和から飯田橋」等口頭でしゃべればすぐに検索してくれる)、検索速度も早い。途中駅も表示できるので「今どのあたりなのか」がすぐにわかるし、「降車アラーム設定」ができる。乗り過ごす心配がなくなる。また、「東京ドーム」「東京タワー」といったランドマークの指定による経路検索にも対応。これまたすごいアプリの登場である。

11.「Evernote」
説明不要のメモとりアプリ。ネットで調べて、iPhoneのSafariでもWebクリッピングができるようにしてある(不完全だがないよりまし)。
前述したとおり、派生アプリ「FastEver」音声入力との併用でさらに便利に。

12.「iMovie」
前述したとおりの神アプリ!

以上からもわかるように、メール、カレンダー、天気予報等は標準アプリを使用しています。

① メールについては、MicrosoftExchangeサーバー経由でGmailを登録し、プッシュメールとして使用。
② カレンダーもGoogleカレンダーと連動。自分、会社、家族のカレンダーが常に重ねあわせて見られるようになっている。
③ 天気予報はいろいろ試したが、サッと見られる標準タイプに戻った(それまでは「Weathernews」を利用していた)。

時計、電卓やYouTube閲覧アプリについても標準アプリを使用しています。

他にもいろいろ購入しましたし、ダウンロードしましたし、実際に使用しましたが、ビジネス上今も継続的に活用しているのは、結局これらのアプリのみ。

要は「パレートの法則」

「ダウンロードしたアプリのうちの2割で8割の仕事をしている」

のです。

2012年5月20日

「ママ士業の会」が復興豆腐に出会った

毎週火曜日に希望する企業や組織のプロジェクト・チームの面々のご希望に従い、開催している「ビジネス雑談オフィス」。
今回は、「ママ士業の会」の皆さんがお越しくださいました。
メインテーマは「これからのママ士業の会を考える」。

しかし、当日、マサキ食品様から「復興豆腐」の入ったクール宅急便が届くと、会議は一時中断!
全員で「復興豆腐」(青ばた)の試食会を開始しました。

公認会計士・税理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士等、プロの「先生方」であると同時に、全員がプロの「ママ」! 復興豆腐についてのアイディアもどんどん飛び出します。
すでに、彼女たちのFacebookのウォールや個人のブログには、復興豆腐を使ったグルメ情報がアップされています。

「復興豆腐」と「雑談」と「Facebook」が紡ぐ輪。

まさに、「復興のマーケティング」の実例です。

実はそのきっかけとなった動画が先日アップしたこちらの竹永版「くいしん坊!万才」。
やっぱり、動画というのは説得力がありますね。

2012年5月18日

「講義動画配信倶楽部」構想

神・アプリiMovieと出会ってから、私の講義動画配信速度は文字通り、

「3倍」

になりました。

本当に、私のためにアップルが開発してくれたのではないか…と思うとてつもないアプリです笑
同じ、iMovieであっても、Mac版はイマイチ使いにくく、アップルストアで個人レッスンを受けた後も、ちょっとしっくり来ませんでした。私にはちょっと「過剰機能」なようです。

「物足りなかったら、ファイナルカットプロに移行してはいかがですか」

と進めてくれる友人も多いのですが、私の頭の中には次の2つの方程式がありまして、

① 機能性方程式 ファイナルカットプロ>Mac版iMovie>iOS版iMovie
② 簡便性方程式 ファイナルカットプロ<Mac版iMovie<iOS版iMovie

私には、さしたる高機能は必要ないので、②が優先され、iOS版iMovieこそが神・アプリであり、現在の私の手となり、足となってくれているのです。

最近、友人に、

「竹永さん、確かに講義動画の配信はしたいんだけど、なかなかそうはいかないですよ。私の場合、会場の「間」とか「雰囲気」を読みながら、講義・講演内容を変更し、臨機応変に対応していくスタイルをとっています。ですから、ギャラリーのいないスタジオ的な場所で、スマフォをビデオカメラ替わりに使って、それに向かって話し続けるのは、難しいと思うのです」

と言われました。

なるほど、おっしゃるとおり。
簡単ではないかもしれません。
ただし、

① 会場でギャラリーの顔色を見ながら、臨機応変に対応する
② ギャラリーのいないスマフォ(カメラ)に向かって、延々と収録する

…①②を比べて、必ずしも、②が難しいとはいえません。

その友人の場合は、①に慣れてしまっているので、②がしんどく感じるのです(①に慣れている事自体、相当な上級者でいらっしゃいます)。

これは、「自炊(書籍の電子化)」を友人に勧めても、「本は紙で読みたい」と断られる場合といっしょです。
習慣の問題なのです。

しゃべることが全く素人の人であれば、こう答えるかもしれません。

「どちらも難しいですが、①のほうが、より難易度が高いと思います。やり直しはきかないし、人の視線は怖いし…」

そうなのです。
②は、何度でも撮り直しが聴きますから、自分で気に入ったものができるまで、「世に出す」必要はないのです。

私が、細かく時間を区切って収録した講義動画映像を編集でつないでもらった完パケ映像を見ると、嫌な気持ちになるのはこのためです。

「とても真似できない」

…当たり前です。
6時間一度も噛むことなく、6時間一度も間違った内容を話さず、6時間一度も言い直しをせずに、よどみなく講義ができる…

まるで、「超人」です笑

もっとも、それはライブ講義(生講義)での話であり、実際には、「撮り直し」ができるわけですから、録画であれば、私たちは誰もがその「超人」に近づくことができるわけです。

これは、講義動画配信のとても大きな強みです。

ところで。
このところ、講義動画配信について、いろいろ書いているので、今日は、夕方から、いろいろな業界の講義動画について、無作為に拝聴してみました。

高校受験業界、大学受験業界、資格の学校の業界、料理教室、話し方教室、その他ミニ講演、その他プロモ講義…

この中で傑出して、レベルが高いのが、高校・大学受験業界の先生方。
特に有名な予備校の講師陣。
これはうまい。なかなかのクオリティです。
それだけ競争が厳しいのでしょうね。たいしたものです。ベンチマークする価値がありますね。

ところが、それ以外の業界となると、

「?!?」

目を疑いたくなる映像があまりにも多い。

私のように

「一人撮り」

をする人間はあまりいませんから、多くの方は、カメラマン付きで撮っていらっしゃる。

場合によっては、ディレクター付きでしょう。

それで、このクオリティの低さとは… 予想以上にひどいものです。

小さな個人事務所がやっているのならば、一種やむを得ない場合もあるのでしょうが、全国的に名前が知られている会社が配信している講義動画のレベルがこの程度とは、驚きました。

製品があまり売れている場合に、それを抑制するマーケティングを、「ディマーケティング」といいますが、ディマーケティングに該当する映像が、あまりにも多いのです。

特に、予備校や資格の学校の先生以外の場合、ホワイトボードを背にして、教壇に立って話をするのは、やめたほうがいいでしょう。
背景と設定だけプロっぽいのに、喋りはド素人…となってしまっては、見ている方としては、ガッカリ感が大きい。
負のイメージだけが残ってしまいます。
それよりも、ご自分の慣れ親しんだオフィスで撮ったり、さらにリラックスしたムードになるなら、会議室や社員食堂などをお借りして撮ったほうが、よほど自然に映ります。

これは私も反省なのですが、どの業界も、ホワイトボードを背にしたスタイル一辺倒というのも、見ているうちに、食傷気味になります。
もっと、自由に、フレキシブルに、イノベーティブに講義動画収録を考えていただきたいのです。

「いつか、穂高か槍ヶ岳の山頂から『日本一短い経営学』を撮りたいんですよ」

と、映像プロデューサーの千種伸彰氏に話した時に、

「それはいいですよ。その発想、「いつでもどこからでも」はコンセプトがすばらしい」

と褒めていただいたことがあります。

実際に、自宅のリビング、自宅のダイニング、会社の会議室・教室、クライアント企業の会議室・セミナールーム、喫茶店、レストラン、ファストフード、街中…と、このところ、私の収録場所はどんどん広がっています


今年こそ、山のてっぺんで収録したいものです。

もっとも、いつぞや、槍ヶ岳を占拠してCMを撮ったメーカーが、マスコミを賑わしたことがありますから、そういう社会に迷惑をかける行為は厳に慎もうと誓っておりますm(_ _)m

で、
これらの映像を見ていて思ったのですが、先日、

「世の中には粗悪品のセミナーが多すぎる。コンテンツをもっと考えるべきだ」

とこのブログで申し上げたのですが、その考え方をそっくり講義動画の配信に当てはめますと、

「世の中には粗悪品の講義動画配信が多すぎる。ちゃんと撮れば、強力なプロモーション・ツール足りえる」

のではないか?…と思えるようになったのです。

例えば、講義動画配信に特化した業界横断研究会をたちあげてはどうでしょうか。

セールスマン、販促担当者、コンサルタント、大学の教員、予備校講師、塾講師、英会話教室講師、資格の学校の講師…

名付けて、

「講義動画配信倶楽部」

講義という言葉を便宜上使いますが、ここでは、商品説明から講演まで広く含む概念とお考えください。

かなり辛口に進めます。馴れ合いとか、「ごっこ」的言動は極力排除。ガチンコでいきましょう。

真剣に、講義動画の配信について研究し、相互啓発しながら、実践的な講義動画の撮り方を学ぶというコンセプトです。

「お客さんが集まる動画を撮れるようになろう」

がビジョンであり、ミッションです。

道具は、できれば、iPhoneかiPad、あるいは、iPodtouchで統一したいです。
なぜかというと、神・アプリであるiMovieが使えるからです。
あ、もちろん、ホワイトボードも必携ですね。

ちょっと、イメージを書きだしてみましょう…

 

<研究会の流れ>

1.予習
ーーーーー
会員向けに私の方から、方法論についての動画をアップするので、視聴してきて頂きます。

2.当日
ーーーーー
(1) 事例研究
世の中のよい講義動画、悪い講義動画の視聴。気づいたことについての意見交換。ダメ出し、よいしょ…なんでも来い!です。

(2) 今日のポイント
講義動画収録上のノウハウ、ワンポイント・アドバイスを私から解説。私でなくても良いのですが笑、当面は発起人がやるということでm(_ _)m

(3) 演習
① シナリオ作成 即興で、各自3分程度話すべきこと(その日学んだことや感想)をその場でまとめます
② シナリオ公開 同日の参加者にシナリオの内容を公開し、意見を仰ぎます
③ 各自リハーサル 部屋の隅にわかれて、各自リハーサルです
④ 各自本番 各自、カメラ(といってもiPhone等ですが)を設置して、一斉に本番取り。お互いに音は遮断できませんが、よしとしましょう。気に入らなければ、後ほど、ご自身で撮り直しても良いですよね。
⑤ 各自編集 その場で、とった映像を編集します。必要に応じて静止画も収録。iMovieで即時編集してしまいましょう。
⑥ 各自アップロード 終わった方からアップロード。回線の関係でできなければ、ご自宅かオフィスでm(_ _)m

3.フォロー
ーーーーーーー
上記研究会の参加者は、Facebook上に部屋(秘密のグループ)を作り、都度、自分の作品をアップしては、私ならびに他の会員からの講評を交換しあい、それにしたがって、シナリオや演出を修正、YouTube上の自分のチャンネルに、自由に講義動画をアップロードします。つまり、集団校正を行うわけです。

 

 

いかがでしょうか。
何度か繰り返せば、相当な腕になるでしょうし、何よりも「3」による相互情報交換辛口でやりましょう)が価値があると思います。

世の中の粗悪品を冷笑しつつ、

「本物の講義動画配信はかくあるべし」

という理想を示す…社会的にも価値のある企画だと思います。

 

友人の公認会計士にして、雑サロ仲間の李顕史氏によれば、

「現在は、空前のセミナーブーム」

だとのことです。

セミナー業界レッドオーシャ状態、ですが、講義講義配信業界ブルーオーシャン状態。

いかがでしょう。
どちらで戦ったほうが有利か、ここまで読んでいただくと、自明の理ですよね。

2012年5月15日

第42回ビジネス雑談サロン|間違いだらけのスマートフォン選び

皆さん、こんにちは。
今日は、早朝一番動画の収録。
10:00からは同雑サロの開催。
14:00からはビジネス雑談オフィス。
19:00からはまたまた雑サロ。
…というトリプルヘッダープラスαの忙しくも楽しい一日です。
まだ、終わっていませんが(現在18:00)。

さてさて、今日の第44回雑サロは、ダイレクトに「スマートフォン」について語り合いました。
時間がないので議事録は簡単にm(_ _)m

① 写真管理はPicasaがよいが限界がある場合、Minusという選択肢がある(日経トレンディp.23)
② セキュリティの問題は、家に泥棒が入るリスクと一定の会社に情報を露出するリスクの総合勘案で決めるべし
③ パスワード管理の方法としては、絶対忘れないパスワードでロックをかけたクラウド上の空間にパスワード一覧を作ると良い
④ スマートフォンやタブレットPCで怖いのは盗撮よりも盗聴(録音)、今や誰にも気づかれずに数時間の講演を録画できる時代
⑤ Camscanner はすごい! 神アプリである!! 日経トレンディp.33
⑥ Wavファイルは非圧縮ゆえ、データは大きいがきれい(iPhoneのEvernoteの音声データはWavなので容量に注意)
⑦ アナログ対デジタル まだまだアナログ派が多かった
⑧ モバイルノートPCとの使い分けについては意見が別れるが、スマフォとモバイルノートPCの重複機能はかなり多い(モバイルノートPCはなくてもよいのではないか?という声もあり)
⑨ iPhoneでGmailを使う場合には、MicrosoftExchangeサーバ経由で登録すること(必須) 日経トレンディp.27
⑩ スキマ時間の使い方としては、FastEverと音声入力の組み合わせが最強のメモ・原稿執筆アプリだろう
⑪ 依然として大会社や監査法人のがんじがらめの問題は残る
⑫ のべつまくなしにスマフォにかじりついてしまう現象への対応 今後問題になるか、生活習慣になるか? 意見が別れる
⑬ EvernoteのWebクリッパー機能は使うべし
⑭ いつの間にか、Evernoteも複数の人間で情報共有化できるようになっていた
⑮ Evernoteはオフラインでも読むことができる(設定変更の必要あり、容量に注意)

『日経トレンディ』今月号がいかにすごいかを全員で確認する機会になりました。

 

2012年5月15日

携帯型三脚の新用途を考える(閑話休題)

皆さん、おはようございます。
昨日は丸一日セミナールームでビデオの収録でした。
さすがに1日カメラに向かっていると疲れますね。
昨夜は、水道橋オアジ・カフェで食事会だったのですが、その前に一本一本短編動画を撮ってみましたm(_ _)m

念のため。今回は、「閑話休題」…完全にジョークです。
Facebook友達がくれたネタをヒントに仕上げただけです(ご本人の許可は頂いていますm(_ _)m)。
お忙しい方はご覧になってはいけません笑。

 

2012年5月11日

語学の講義にヌーボード

ヌーボードは語学の講義にも使えます。
私自身は、プロの語学の講師ではないのですが、先日、「英文契約表現」の講義を行い、そのことに気づきました。
では、どのように使えばよいかというと、それは、こちらをご覧ください。

2012年5月8日

SNS派生組織をいかに運営するか

SNSの発達に伴って、さまざまな派生組織が芽生え、精力的に活動しています。
私が主催する「ビジネス雑談サロン」は組織ではありませんが(毎回メンバーは変わりますし、名簿もありませんし…)、他の方が主催する組織のいくつかに、私も名前を連ねています。

ここでは、そういった、SNSがきっかけで構成されたリアルな人的な集団を「SNS派生組織」と呼び、その運営方法を考えたいと思います。
特に問題となるのが、自然発生的にスタートしたSNS派生組織が、営利的に活動しようという転換期を迎えた時です。
いろいろな人的な軋轢が生じやすいのがこの時期です。

京セラの稲森さんが提唱した組織に「アメーバ組織」があります。
アメーバ組織の本来の意味は、小集団部門別採算制度に基礎を置いた全員参加型の分権的経営システムのことであり、企業組織を自律的小集団である「アメーバ」に細分化し、それらが相互に協調・競争することでリーダー育成と継続的な創意工夫を促すとともに、経営環境の変化に即応できる体制を作ることを目指すというものです。

本来は企業の中で用いられるべきアメーバ組織の考え方は、SNS派生組織が、何らかの営利的な組織に発展していこうとした場合に転用・応用できるものです。

ちなみに、SNS派生組織が、非営利的な組織にとどまっている場合には、アメーバ組織を意識する必要はありません。
ですが、何かのきっかけで、営利的な組織に発展していこうとなった場合には(要するに、「お金を儲けよう」となった場合には)、組織の構成メンバーのベクトルがそろわず、何も決議できず、何ヶ月もそのままの状態となり、最終的には元の木阿弥…となってしまうことも珍しくありません。

この時、役に立つ考え方が、前述したアメーバ組織の考え方です。もっとも、すべて、そのままというわけには参りません。あくまでも、転用・応用に留めるべきでしょう。

具体的な運営のシナリオをみていきましょう。

1.SNS派生組織全体の運営

SNS派生組織全体としては、ベクトルの違う人間がたくさんいるので、簡単な抽象的なルール(会則)で括るにとどめます。
後から複雑で具体的なルールをたくさん入れていくと

「話が違うじゃないか」
「居心地が悪くなった」

と感じる方や、既得権を主張する方などが出てくるので、それを避けるのです(少なくとも初期の段階では)。
ですから、全体を括るルールは。簡単で抽象的なルールでよいのです(少なくとも初期の段階では)。

「簡単で抽象的なルール」

というのは、たとえば、

「後付けですが、メンバーが増えてきたので、簡単な会則を作りました。全部で以下の5か条です。皆さん、よろしく!」

という程度のものです。

これならば

「窮屈になった」
「居心地が悪くなった」

と思う方はほとんどいらっしゃらないでしょう。
一方で、非公式な集団が、一応、「組織」になっていることを、「会則」を通じて、なんとなく感じることはできるようになります。微弱電流を流すようなものです。

漢の高祖・劉邦が天下を取った時、法は簡単なものがよいとし、法三章の考え方を明らかにしましたが、この故事はとても参考になります。
法三章とは、漢の高祖が、秦の煩雑な法を廃止して発布した、殺人・傷害・窃盗のみを罰するという三ヵ条の法のことです。転じて、法律を極めて簡略にすることのたとえです。
SNS派生組織も、法三章の精神が重要だと思います(少なくとも初期の段階では)。

実際にはなかなか、5か条だ、法三章だ…では収まらないと思いますが、できるだけ「簡単に」とする精神は忘れずにおきたいものです。

2.プロジェクト・チーム制度による事業運営

一方。
営利的な事業をしたいと考えるメンバーは、すべて、プロジェクト・チーム制をとるのがよいでしょう。

たとえば、

① イベントを開く
② セミナーを開く
③ 出版する

といった事業により、収益をあげたいと思ったメンバーが存在する場合、各々の事業につき、1つの時限的プロジェクト・チームを形成し、「小集団部門別採算制度に基礎を置いた全員参加型の分権的経営システム」アメーバ組織化にしてしまうと、話が早いのです。
わざわざこういう言い方をするのは、組織全体での「賛成・反対」の決議を必要にしてしまうと、結局何も決まらない(どのプロジェクトも動かない)という意味です。

国会がもし総会だけであれば、何も決まりません。
各々の委員会が個別でいろいろなことを動かしているのといっしょです。

もっとも国会の場合には、最終的に総会でいろいろなことを意思決定するわけですが(たとえ、形骸的にせよ)、SNS派生組織の場合、

「総会主義」

では、何も決まらなくなります。皆さん、ご自身の利害に基づく主張をされる可能性が高いからです。

では、どこが決議・承認をするかというと、ここでは、

① そもそも決議・承認など必要ない、自由にやってよい…とする
② 少数の理事による理事会を構成し、彼らにその意思決定を委ねる

という2つの選択肢があります。

私個人としては、①でもいいな…と思うのですが、SNS派生組織の中に、いろいろな方がいるのであれば、現実的には、②とするほうがよいでしょう。

特に、強力なリーダーシップを発揮してくれる理事がいれば、②でもうまくいくでしょう。
ただし、②はあくまでも、決議・承認をするに過ぎず(決議機関)、事業の主体は、各プロジェクト・チームが責任をもって、企画・運営・遂行するものとします(執行機関)。

各プロジェクト・チームの運営については、まったくもって、彼ら(メンバー)の自由でよいと思いますが、

① リーダーとサブ・リーダー、メンバーのリスト
② 連絡先
③ 責任の所在
④ 予算(投資や経費が必要な場合、その概算)
⑤ 利益の分配方法
⑥ スケジュール

等は、理事会がある場合は理事会に、理事会がない場合には総会に(またはSNS派生組織の会員全員に)、通知または報告しておくべきです。

たとえば、④「利益の分配方法」についてSNS派生組織全体が会費から経費を援助する場合には、その見返りに「利益の5%をSNS派生組織全体に」というような分配方法も考えられます。一方、一切の経費援助を受けない場合には、SNS派生組織へのキックバックはしない…というルールも考えられます。

私はよく、プロジェクト・チームの3要素というのを、企業研修等でお話ししています。
次の3つをきちんと決めることが、プロジェクト・チームの必要条件になっているからです。

① 人(リーダーとメンバーの選定)
② 時間(スケジュールとアウトプットのタイミング)
③ 金(予算)

3.事業の成功のポイント

さて。
ここまでは、形式論・組織論ですが、今度は、プロジェクト・チームが事業(イベント・セミナー・出版等)を行う場合の成功のポイントをお話いたしましょう。

それは、

「議論の際には、常にたたき台を用意せよ」

という点です。
こと、企業内であれば、必ずといってよいほど、会議には「たたき台」が用意されます。
計画の概要、事業のグランド・デザイン、契約のドラフト・・・です。
どんなに不完全なものでも、これがあれば、ある程度、生産的な会議を行うことができます。

しかし、SNSから派生した組織の場合、たとえそれが、少人数のプロジェクト・チームであったとしても、

「手ぶら」

でミーティングにやって来る方が多いのが現状です(「手ぶら族問題」といいます)。

「誰かがやってくれるだろう」
「誰かが決めてくれるだろう」
「私がやることはないだろう」

という風潮をゼロにはできません。

ここは難しいところです。
皆さん、本業もあるだろうし、プライベートな他のおつきあいもあるだろうし…時間がないのは、重々承知です。
それでも、全員が他人任せになると、コトはうまく運びません。

営利的組織になろうという場合には、生産性が重要になりますから、無駄な会議、意味のないミーティングは極力避けたいものです。
そうでないと、すべてが、精神的なコストとなって、メンバーの負担になってしまいます。
結果として「労多くして功少なし」となってしまっては、次回へのモチベーションにならないのです。

ですから、

「誰かが責任をもってたたき台を作ってくる」

ことを厳守すべきです。

これは、持ち回りとか、当番制にすべきではありません(重要)。
人間、得手不得手、得意不得意がありますから、たたき台を作ってくるのは、毎回、プロジェクト・チームの中では、得意な方にお願いしたほうがいいでしょう。

おそらくは、

「プロジェクト・リーダー」

ということになるでしょう。

つまり、企業内における本来のアメーバ型組織は、「小集団部門別採算制度に基礎を置いた全員参加型の分権的経営システム」ですが、SNS派生組織におけるプロジェクト・チームの中では、「強力なリーダーシップ」の存在が不可欠となるということです(もちろん、リーダーはどんと構えていてまとめ役となり、「たたき台」は、毎回、参謀的なサブ・リーダーが作ってくるというケースもあります。本来、こちらのほうがいいかもしれません)。

「最終的に私が責任をとるから、みんなついてきてね」
「たたき台は毎回作ってくるから、みんなの意見を聞かせてね」

というリーダーがいないと、そのプロジェクトはうまくいかないでしょう。

完全合議制では何も決まらないのです。

最終的な利益配分についても、当然、リーダーが多めに貰い受ける…というほうが公平感があります。

「不公平だ」

という方がいれば、その方は自分でプロジェクトを立ち上げればよいのです。

強力なリーダーシップの存在という点では、各プロジェクトのみならず、SNS派生組織全体の運営や理事会の運営についても同じことがいえます。非営利的組織の段階では「ごっこ」でよかったことが、営利組織となるやいなや、許されなくなります。責任をとってくれる強力なリーダーがいるならば(いろいろ反対意見はあるにせよ)、きちんと選出し、役割を果たしていただいたほうが話は早いでしょう。

4.プロジェクト間競合問題

さて。
こういう場合を考えてみましょう。
ほぼ同じイベントを、会員である甲さんが率いるプロジェクト・チームAと乙さんが率いるプロジェクト・チームBから、提案があった場合です。
理事会(があればの話ですが)としては、どうさばけばよいでしょうか。

この場合、

① 先願制(先に理事会に話を持ってきた方に優先権を持たせる)
② くじびき(先後願に関係なく、くじびきで決定する)
③ 競争(両者を競争させ、よりよいものを目指させる)
④ 合併(2つのプロジェクト・チームを合併してしまう)

という4つの選択肢があります。

個人的には、③の「競争」がおもしろいと思います。本来のアメーバ組織は「競争」が大前提ですので。
が、人間関係が破綻する可能性もありますよね。
両プロジェクト・チームに入っていない会員丙さんのところに、甲さんからも乙さんからもお誘いがあり、協力を要請されれば、丙さんとしては困ってしまいます。甲さんに協力すれば、丙さんから疎まれるでしょうし、乙さんに協力すれば、甲さんから嫌われかねません。
④も一見よさそうですが、理想でしょうね。うまくいく可能性は低いです。理由は次の3点。

① プロジェクト・チームが大きくなり、機動性がなくなる
② リーダー的存在が2人になり、内部分裂するおそれがある
③ 分前が減る笑

というわけで、私としては、

① 先願制(先に理事会に話を持ってきた方に優先権を持たせる)
② くじびき(先後願に関係なく、くじびきで決定する)

がオススメです。
はじめから決めておけば、問題ないでしょう。

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SNS派生組織の営利化
SNSで知り合った仲間同士での活動がビジネスにつながっていく…
非常にすばらしい流れであり、歓迎すべきストーリーです。
ですが、なんでもそうなのですが、「お金が絡む」といろいろなことが問題になります。
ひとつひとつしっかりと対処し、組織全体が空中分解することのないように、みんなで考えてみてください。
「アメーバ組織」もそのひとつでしたが、既存の組織論をそのまんまそっくり活用できるとは限りません。転用や応用を試みること。これが肝要です。
そのためのお手伝いであれば、可能な限り、相談に乗らせていただきたいと思います。

2012年5月8日

クラウド時代のマネジメント

弊社の主要クライアントである大手金融機関や大手メーカーの階層別研修の中でも、私が毎年最も頻繁に担当するのがマネジャー向けのマネジメントの手法についての研修です。

動機づけやリーダーシップについては既にいくつかのメニューを持っている(【例】動機づけ地形図モデル理論、マネジリアル・クライミング・モデル)が、それとは別に、「クラウド時代のマネジメント」というテーマで今後は研修機会を増やしていきたいと考えています。

モデル・プランは次の通り。もちろん、興味のある部分だけを断片化することも可能です。
中小企業診断士の方を対象とした理論政策更新研修のメニューとしても独立させたいと考えています。
私自身にとってもちょっと楽しみな研修です。皆さんのご意見をお聞かせください。

 

研修テーマ:「クラウド時代のマネジメント」

 

<初日>

※ 研修のオリエンテーション

 

1.クラウドとは何か
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(1) 近未来小説で見るこれからのビジネス・シーン
① 仮想現実
② クラウド
③ 同期と検索

(2) クラウド・サービスの概要
① ファイル共有のためのストレージ・サービス(Dropbox対SugarSync)
② アイディア記録システムとしてのEvernoteと音声入力システム
③ Googleを使いこなす(Gmail、Google Calendar、GoogleTrend、GoogleInsight等)

(3) 【ホワイトカフェ1】「クラウド時代のマネジャーの役割」

 

2.SNSをマネジメントに活かす
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(1) 竹永亮のSNS白書
① Facebookで学んだこと、しくじったこと
② Twitterで学んだこと、しくじったこと
③ SNS複合活用によるビジネス・シナリオの変遷

(2) SNSによる情報収集
① IT時代の家庭教師調達システム 例:Senseisagasu.com
② 家庭教師調達システムとしてのFacebook
③ 自社のための雑談システム構築手法
④ 補完的役割のTwitter
⑤ これからのSNS

(3) 【ホワイトカフェ2】「企業はSNSをどう扱うべきか」

※ 初日の振り返りと次回までの課題

 

 

<2日目>

※ 昨日の振り返りと本日のオリエンテーション

 

3.激突! デジタル対アナログ
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(1) デジタル対アナログ
① 紙媒体をどう扱うか
② Spotlightを備えたMacへの変更という選択肢
③ 実演! 単純自炊システムから高度自炊システムへの移行術
④ 「日経テレコム21」を用いた企画・営業、技術革新、勉強法
⑤ スマートフォンによるマネジメント

(2) クラウド時代の文書管理
① Wordのスタイル機能を用いた超・機能的文書作成法
② 部下に学ばせるべきPDF操縦法
③ PowerPointの生産性を高める業務手順
④ Not分類But検索の時代
⑤ 野口悠紀雄の超・整理法と山根一眞の書類整理法の比較
⑥ 寿限無式ファイル命名法の基本原則
⑦ 究極の写真管理術

(3) 【ホワイトカフェ3】「激突! デジタル対アナログ」

 

4.知的生産革命の時代
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(1) 管理職イノベーション時代
① 表現方法のイノベーション
② プロモーション手法としてのiMovie動画
③ 脱・ノミニュケーション時代を生きる
④ 見えざる資産を探求する方法

(2) この星の知的生産性を高めるために
① ドラッカーの時間資源管理理論
② ルパンと不二子の論理
③ 不可視的無駄排除の原理
④ 家庭教師調達システム

(3) 【ホワイトカフェ4】「知的生産革命の時代」

 

※ 研修のレビュー

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2012年5月7日