2012年11月のアーカイブ

常勝不敗の営業術(㈱経営教育総合研究所 竹永亮<中小企業診断士>)

営業の仕事がおもしろいとすれば、それは営業担当者が自ら「創意工夫」できる領域が非常に広いという点に尽きる。
少なくとも、私は、次の営業機会にはどんな提案をしてみようか、どんなサービスを盛り込もうか…と考えると、わくわくして眠れなくなる。
子供じみていると言われるかもしれないが、営業という仕事には「興奮」という楽しみがある。
結果が出れば、「興奮」「達成感」にかわり、地上にあるどんな食材もかなわない最高の酒の肴になる。
クリスマスのシャンパンも、誕生日のワインも、親友と交わす大吟醸も、契約成立の夕べに飲む一杯のビールの味には遠くおよばない。

ただし、そのためにはいくつかの前提がある。
「最高のビール」を飲み干すためには、「達成感」を味わう必要があり、「達成感」を味わうためには、「興奮」するくらいの「創意工夫」をしなければならない。
会社の販売促進部や営業本部、商品企画部や商品開発部が作成・提示する方法論やツールを「鵜呑み」にして、「そのまんま」の営業を展開したのでは、夜を徹して創意工夫しているライバルには勝てないだろうし、顧客のハートを射止めることもできないだろう。

「人と違うことをやれば良い」

とは、未来工業の創始者・山田社長の言葉であるが、これは、マネジメントの世界のみならず、営業の世界にも100%当てはまることである。

にも拘わらず、多くの営業マン・営業ウーマンが、創意工夫の機会を閉ざしている。
受動的営業、受け身の営業、上司の命令通りの営業、会社の方針通りの営業、本部の指示通りの営業さえしていれば、結果が出ると勘違いしている。

「売れないのは商品のせいだ」
「売れないのは本社のせいだ」
「売れないのは上司のせいだ」

いやいや。
違うだろう。

「売れないのは自分の創意工夫がたりないからだ」

と感じるべきである。

「売れないのは価格競争のせいだ」
「売れないのは業界のせいだ」
「売れないのは顧客のせいだ」

いやいや。
これも違うだろう。

「売れないのは自らの頭脳をフル回転させていないからだ」

と解釈すべきだろう。

ただし。
精神論をいくら語っても意味はない。
創意工夫のしかたにも、頭の使い方にも、ノウハウがあり、方法論がある。
やみくもに努力をしても意味はない。

詳細は、皆さんの前で、直接、営業研修を担当する際にお話したいと思うが(出し惜しみしているのではなく、書くと膨大な量になるためm(_ _)m)、概ね私が常日頃から気にしているのは次の点である。

 

1.自己のための時間管理術の習得

営業担当者として「まとまった時間」の確保をする工夫と環境を整備しているか。
植物を育てるためには、種まきから始めるのではなく、地ならしから始めるべきである。
「いそがしいからできない」という言い訳を自分で自分にしないためにも、確固たる時間捻出の方法を身につけるところからスタートすべきである。
それをしないで理論を学んでも「わかったけど、いそがしいからできない」となってしまい、「無駄なお勉強」に終わってしまう。

仕事の生産性を5%増し、10%増しにしよう…などとけちなことは考えずに、50倍、100倍にする方法を考えるべきである。
なんのことはない。クラウド、SNS、集合知を上手に使えば良いだけの話である。

ただし、これにはコツがある。そのまま、本に書いてあるとおりに(つまり、正面から使おうと思っても)、すぐに壁にぶち当たってしまう。
何事にも抜け道とノウハウがある。
多くの営業マン・営業ウーマンが、すばらしいことを「勉強」していながら、全然「実践」できていないのは、この問題を軽視しているからである。

 

2.事前準備の重要性の把握

従来の営業研修では、顧客を訪問する際、どのように挨拶し、どのように世間話をし、どのように本題に入り、どのように商品説明し、どのように価格を提示し、どのように契約に持ち込むか…いわば、営業現場での顧客とのやりとりを重んじることが多かった。

しかし、営業で重要なのは事前準備である。
営業に限ったことではないが(講演や研修もいっしょなので)、どれだけ多くの情報を短時間で集め、それを分析し、頭に叩きこんでおくか、その手間を惜しまないか…こちらのほうがはるかに大切である。

特に「記憶する」という行動に抵抗感を示す営業担当者が多いことに驚かされることが多い。

「え、覚えなきゃいけないんですか?」

という一言が返ってくると、ちょっとびっくりする。

「覚えるべきだと思いますよ。私が覚えるべきだと申し上げているのは、TBC受験研究会の講座の特徴ではなく、御社が販売している商品の特徴なのですから」

苦笑交じりにこう答えるしかない。

自分がものを買う場合を考えていただきたい。
カタログを棒読みし、取説を棒読みする営業担当者を信用して、ものを買うだろうか。
事前準備は中途半端にやっても意味がない。徹底しなければならない。
徹底という言葉は抽象的だから、具体的に表記しなければ精神論に陥ってしまう。

「四の五の言わずに覚えたら?」

ただそれだけの話しである。
事前準備とは「記憶」という作業なくして済ませることはできない作業なのである。

 

 

3.顧客の行動特性・思考特性別の対応

顧客への個別対応だの、ワントゥワン・マーケティングだとと理想論を唱えても、営業マン・営業ウーマンの個人としての能力と時間・労力には限界がある。
そんな特別な対応をしていては、頭がおかしくなるか、心が壊れてしまう。
ここでは、もっと単純に、しかし、効果的な方法を考えてみよう。

私がよくお話するのは、いささか古典的であるが、行動積極性と感情表現の度合いにより、顧客を4タイプに分ける方法である(行動スタイル・モデル)。
また、顧客の人間(営業担当者)への関心度の強さと製品への興味の度合いにより、1人の購買行動を4つに分ける方法も併用する(クライアント・タイプ・マトリックス・モデル)。

いずれにしても、顧客を適度に分類することにより、最適とはいえないまでも、ある程度適した営業方法を選択することができれば、失敗の度合いはかなり小さくなる。
これを知らずに、営業を行うということは、目隠しをして料理をしろというのに等しい行為である。

 

4.テスト・クロージングに基づく営業シナリオの設計

ここは話すと長くなるから割愛するが、実は最も重要なパートである。
通常、BtoB営業では、営業活動が複数のステップから構成されることが多いが、その各段階別に明確な「目標」を持つことからスタートする。

この目標というのがミソである。その目標を達成した時に、顧客への小さな質問を投げかけ、顧客がそれを肯定した瞬間に謝辞を述べる。
このプロセスこそが、顧客が心理的に納得していく重要な過程となっている。
謝辞が得られない限り、次の段階には進まない。進めないといったほうが正しいかもしれない。

一種の確認行動であるが、これを繰り返しながら、顧客とともに階段を登っていくことが、契約の成功確率を高める重要な要素となる。

このテスト・クロージング・シナリオが設計される過程で、段階別に必要な営業ツールが浮き彫りになる。
むやみやたらと営業に役立ちそうなツールを作るのではなく、シナリオの過程で必要になるツールだけ「迅速に」「確実に」準備すればよい。
それも、できるだけ、手間を掛けずに、お金をかけずに…というのが鉄則である。そのための具体的な方法は、そのへんにゴロゴロしている世の中である。
先ほど、SNSやクラウドと申し上げたが、そんなものは使わなくても、いろいろ役立つものがあるのだ。
救命救急の医師たちが、ろくな医療道具がなくても、見事な応急処置をする…というドラマや映画を思い出していただきたい。

 

 

5.営業会議の革命

これについては、以前にも、当該ブログで書いたことがある。
具体的な方法論については、こちらを参照していただきたい。

戦略的会議の開催方法

形式的な報告や無駄な叱咤激励は一切やめて、ただひたすら、営業生産性を高めるための方法を論じ合う会議を行うべきだろう。
「4」で述べた「シナリオ(案)」を新人が作ってきたならば、そのシナリオについて先輩社員がアドバイスし、添削し、変更のためのアイディアを出す、誰かが作った営業ツールで使えるものがあれば、他の人間が転用できないかを真剣に考える…という具合である。

 

 

6.セルフ・マーケティング技法の組織的導入

BtoB営業の世界では、提供物(顧客機能、製品・役務)が固定的であり、かつ、顧客も固定的(【例】ルート営業)…というケースも少なくない。
入札(談合を除く)等の完全に合理的な方法で売り手を選択される場合には、セルフ・マーケティングの入り込む余地はないが、世の中、すべての世界で、商品と価格…すなわち、入札だけで売り手が選択されるわけではない。

「あなたから商品を買いたい」

という決定をする顧客もまだまだ存在するはずである(ちなみに、BtoC営業の世界では、顧客は比較的情緒的理由で購買を決定するため、この傾向はBtoBの世界よりもはるかに大きい)。
陳腐な言い方だが、「何を買うか」ではなく、「誰から買うか」で意思決定する顧客がいるということでである。

この場合、日頃からセルフ・マーケティングを展開し、「自分」自身を売り物として磨いている営業マン・営業ウーマンのほうがはるかに強い。

セルフ・マーケティングには、いくつかのポイントがあるが、一番重要なのは、ターゲッティング(標的顧客の設定)である。
銀行や大手金融機関の人事部の方々というのは、弊社の標的顧客であるが、この方々に対して、私が「山が好きです」とセルフ・マーケティングを行なっても意味がないのは当たり前であろう。

「あなたは誰に向かってセルフ・マーケティングを展開されているのですか?」

と尋ねられて、即答できないならば、その方のセルフ・マーケティングは根本的に間違っており、遠からず徒労に終わることは疑いがない。

ターゲッティングさえ確定すれば、あとは占めたもの。
方法論など、この世にいくらでもある。
「4」のシナリオには留意する必要があるが、あとは、自由に展開していただいてよいだろう。
大失敗はしないだろう。
「意外性」「感動」「印象」「シグナリング」「付加価値」「差別化」といった言葉を具体化する方法を考えていただきたい。

以上、要点のみの記述となる点はお許し頂きたい(わかりにくいところもあると思うので、そのへんは友人の方々とは一杯やりながらお話しましょう)。

 

最後に。
最近、私が感じている「営業において捨て去るべき固定観念」を2つあげておきたい。

 

1.「いつまでもあると思うな得意先」

これまで、情緒的な営業(人的つながりによる営業)でうまくいっていたのに、途端に顧客がシビアになり、合理的な取引(【例」入札)を余儀なくされる…ということは、このご時世、いつ何時怒っても不思議ではない。

「あの会社だけは、うちとの取引を優先してくれていたのに」

は通用しなくなることを常に覚悟しておかなければならない。
対応法は2つ。
徹底的な予防線をはるか(【例】セルフ・マーケティングで自分自身を強くアピールし、断られにくい環境を作っておく)、新規顧客の開拓を行うか。
これしかないのだ。

 

 

2.「そのままでいいと思うな営業方法」

本社、本部、上司、先輩に言われたとおり、教わったとおりの「受動態型営業」は通用しない時代になっている。
営業マン・営業ウーマンの仕事とは、社内情報、競合情報、顧客の声といった情報をを素材としつつ、自らの営業シナリオを設計し(事前準備)、実際に営業活動を展開する(当日の活動)という、いわば二面的な業務であるという認識を持っていただきたい。
「創意工夫」「興奮」「達成感」「うまいビール」が営業という仕事を最も端的にあらわすサブ・キーワードであることを忘れないでいただきたい。

 

 

景気がよくなり、日本がよくなるためには、マーケティングにおける最重要概念「交換」が、至るところで創出されなければならない。

その重要な担い手こそが、私達(私も営業マンの一人ですm(_ _)m)、営業マン・営業ウーマンなのである。

2012年11月25日

ターゲット・マーケティングのブラックホール効果(㈱経営教育総合研究所 竹永亮<中小企業診断士>)

コンサルティングの際、あるいは講演や研修で、マーケティングをとりあげると、さまざまな質問をいただく。

その中でも、

「標的市場をなぜ設定しなければならないか?」

という問いは、もっとも頻繁に受ける質問のひとつである。

「マーケティングの教科書には必要と書いてある。しかし、理由がわからない」

というものである。

経営教育総研のビジネス・スクールの受講生の皆さん、あるいは、TBC受験研究会中小企業診断士講座の受講生の皆さんは、これに対し、適切な答えを示せるだろうか。

この質問の真意は、そもそも市場は広めに設定したほうが実際の顧客は増えるはずであり、最初から標的市場を狭めて設定する意味はないのではないかという仮説に基づくものである。
この仮説。
一見もっともらしく感じるが、多くの場合、やはり間違っている。
では、この仮説をいかにして崩せば、質問者は納得してくださるだろうか。

標的市場(target market)と実市場(real market)には乖離がある。売り手(企業)が、標的市場を狭めに設定すると、この乖離は大きくなり、実市場はぐっと広くなる。これをターゲット・マーケティングのブラックホール効果(BHE;black hole effect)という。
標的市場がしっかりと設定されれば、市場に大きな重力場が生まれる。
CG(コンピュータ・グラフィック)などで、空間のゆがみを平面上に表すために、トランポリンの上に標的市場の周辺の顧客も、当該製品の重力場に引かれて、その製品を購入してしまう。

不等号で表せば  標的市場<実市場
集合の記号で表せば  標的市場⊂実市場

ということになる。

企業が標的市場を設定する最大の理由は、このブラックホール効果にある。

事例を示そう。
ある企業が、

「20代半ばの女性のお肌を維持し続けることができる化粧水」

を開発したとしよう。
そして、

「20代半ばの女性のためだけの化粧水です!」

という点をことさら強調したキャンペーンを展開したとしよう。

この場合、標的顧客は

「20代半ばの女性」

と限定されているが、果たして実市場も

「20代半ばの女性」

のみに限定されるだろうか。
実際にはそうはならない。
このキャンペーンがうまくいけば、ブラックホール効果が生じ、

「20代の女性全体(あるいはもっと広い範囲の女性)」

が購入する。

「(ハタチだけど)少し早めだけど使ってみたい」
「(29歳なので)少し遅いかもしれないけど試してみたい」

という消費者は確実に存在する。

「20代半ば」

とだけ限定されると、あえて使ってみたいという心理が働くものである。
(もっとも、実際の化粧品のマーケティングの場合、「年齢限定」はいささか冒険である。特に中高年の女性を標的市場とする場合、明確な年齢の限定を避ける商品も多い。「その年齢であることをあまり意識したくない」という顧客心理を考慮したものである。)

アメリカでもっとも売れているタバコはマルボロであるという。
マルボロのターゲットはカウボーイである。
しかし、実際にマルボロを吸っているのはカウボーイだけではない。
カウボーイにあこがれるさまざまなアメリカ人がマルボロを選ぶのである。
コトラーは、マルボロは巨大なブラックホールを形成している好例である。
標的市場であるカウボーイよりもはるかに大勢のカウボーイ以外のアメリカ人がマルボロのファン、すなわち実際の市場となっているからである。

日本の野球用具メーカーは、メジャーリーガーであるイチローや松井の名前を冠したモデルを発売する。
本来は、彼らメジャーリーガーのために開発したモデルなのだろうが、この派生モデルを開発し、市販すると、野球ファンは飛びつく。
価格が他のグラブやバットの倍の値段でも使ってみたいと感じる。
ここにも、ブラックホール効果が生じている。

ペプシの標的市場はティーンエイジャーである。
しかし、実市場にはあらゆる人が含まれている。

「永遠の十代でありたい」

という人は、いくつになってもペプシを愛飲するのである。
標的市場を狭めに設定しているにもかかわらず、実市場は巨大なものになっている。
これもまたブラックホール効果によるものだ。

私はビジネス・スクールの講師を職業としている。
かりに20人のクラスの担任となった場合、同じ化粧品業界出身の1人の受講生に対し、

「あなたのために、専用のレジュメを作ってきた。実務できっと役に立つから使ってみてください」

といって

「化粧品マーケティングの極意」

というレジュメを手渡したらどうなるであろうか。
おそらく、1週間もしないうちに、業界の異なるクラスメート全員がそのレジュメのコピーを手にしているはずである。

「竹永さん、○○さんのためにどんなレジュメ作ってきたのだろう。私も見たい。知りたい」

と思うのが人情である。ここでもまたブラックホール効果が生じている。

このように、

「こんなに市場を狭めてしまったらビジネスにならないのではないか」

と思うくらいに標的市場を設定すればするほど、それに反して実市場は大きくなる。
標的市場を明確に設定すれば、多くの場合、企業はターゲット・マーケティングのブラックホール効果が実感することができる。

逆に標的市場を設定しない場合、すなわち、

「すべての方のための」

というマーケティングの場合には、ブラックホールが形成されず、重力場も発生しない。
したがって、顧客は重力場に引き寄せられることはなく、結果として実市場はきわめて小さくなる。

コトラーもたびたび引用するラウズとトラウト(この二人は学者ではない。実務家。いわゆるマーケティング戦略家である)は、著書『マーケティング22の法則』の中で、IBMの変貌を例に取りながら、

「IBMという社名は、何を表しているだろうか。かつてそれは「大型コンピュータ」を表していた。今日ではありとあらゆることを表している。ということは、何も表していないということなのだ。」

と述べている。

標的市場の設定は、依然として、マーケティングの大原則である。

2012年11月20日

地図をめぐる未解決問題の変遷(㈱経営教育総合研究所 竹永亮<中小企業診断士>)

つい数十年前まで、数学の世界には、「四色問題」という

「地図にまつわる未解決問題」

があった。

「いかなる地図も、隣接する領域が異なる色になるように塗るには4色あれば十分だ」

という予想を誰も証明できなかったのだ。

この場合、飛び地のような領域は考えない。飛び地を含むと、理論上は何色あっても足りなくなる。実際の行政区分で飛び地があったとしても飛び地とその飛び地の所属する本国は同一視せず、別の色であってもよいと考える。

この問題。実のところ、結構長い歴史を持っている。
一般には、1852年にガスリーが弟に質問したのを発端に広まったとされている。
その後、20世紀前半までの間にさまざまな数学者が証明を試みたが、ことごとく失敗に終わっている。
素人目には簡単に証明できそうなのだが、どんな天才の挑戦もはねのけてきた難問だったのだ。

1976年にアッペルとハーケンコンピュータを利用して、四色問題を証明した。
人間が紙と鉛筆で行った証明ではなく、コンピュータの力を借りての証明だったため、

「シリコンによる証明」

と揶揄されることもある。
実際、アッペルとハーケンの証明は、地図を2,000近いパターンに分けての証明であり、しかも、あまりに複雑なプログラムによる証明だったため、他人による検証が困難であることや、ハードウェアおよびプログラムのバグの可能性が指摘されたため、疑問視する声もあった。

その後、プログラムの改良や再証明が進められ、現在、四色問題は完全に解決されたと考えられている。
証明されたため、最近では、四色定理と呼ばれることも多い。

四色定理は携帯電話の基地局配置にも応用されている重要な定理である。
周波数の同じ電波同士で混信してしまうある種の携帯電話システムの場合、隣接する基地局同士に同一の周波数を割り当てないような配慮がなされている。

時代はうつり…
今や世界中の人間を悩ませている

「地図にまつわる未解決問題}

といえば、もはや四色問題ではない。

多くの方にとって、

「iOSのお馬鹿地図問題」

こそが、最大の未解決問題である。
四色定理をいとも簡単に証明したコンピュータも、この問題はまだしばらく解決できそうにない。

初めての土地、初めての訪問先において、力強い味方だったiPhoneは今やからっきしの役立たず。
牙を抜かれた狼、はたまた、芯の抜かれた林檎とでもいうべきか。
ワイルズでも、ペレルマンでも、望月先生でもいい。
だれでもいいから、この問題を一刻も早く解決していただきたい。
代替アプリで自分をごまかすのはもう飽きた笑

おお、そうだ!
次の総選挙でこの問題を解決すると「公約」を掲げる政党は出てこないだろうか。
そうすれば、iPhoneユーザーはこぞって一票を投じるだろうし、勝利は揺るぎないものになると思うのだが。

2012年11月17日

マネジリアル・クライミング理論の全体像(初日)(㈱経営教育総合研究所 竹永亮<中小企業診断士>)

昨日の研修のポイントをアップします。
受講された皆様、参考にしてください。

2012年11月16日

セルフ動画マーケティングの時代

今日は、先日お話した「セルフ・マーケティング」とは違うお話を。

厳密には全く違うわけではなく、今日お話する「セルフ動画マーケティング」は「セルフ・マーケティング」の重要な手法の1つになっています。

 

今や、セルフ動画マーケティングは企業の重要なプロモーション手法になりつつあります。
ここでいうセルフ動画マーケティングとは、

「組織や個人が、自らの提供する製品役務あるいは組織自体を社会や顧客に知らしめるために、コストをかけずに動画映像を自らの手で撮影・収録し、編集し、配信するマーケティング手法」

と定義してみましょう。

「コストをかけずに」

というのは、完全な無料という意味ではなく、プロダクションや広告代理店のちからを借りずに、「非常に小さなコストで」と解釈していただいてよいでしょう。
また、コストには、金銭的・経済的コストの他に、手間・暇…すなわち、労働的コスト時間的コストを含めて考えるべきでしょう。

私のように、ハードとしては、iPhone・iPadのみを使い、アプリはiMovieのみ、配信先はYouTubeかFacebook…という方法は、おそらくはその典型です。
iPhoneというハードについては、本来が「電話機(死語ですね…笑)」ですから、動画を撮らなくても購入するものなので、動画のためにかかったコストとしてはゼロ(と考えていいでしょうね)。
iMovieは1,700円で使い放題。
YouTubeFacebookは無料。

…いかがでしょうか? 安いですよね(@_@)
多少は、マイクやケーブル、ミニ三脚やイーゼル、ホワイトボードやマーカーを購入していますが、まあ、全部ひっくるめても10,000円ちょっとというところでしょうか。

最近は、さまざまな企業で動画によるプロモーションが行われています。
愛知県豊川の新東工業は、鋳鉄製造のための装置やプラントを製造・販売している会社ですが、最近は、セルフ動画マーケティングを採用されています。
自社の技術を世界に対してダイレクトに発信するためには、最も効果的な手法だといいます。また、海外のライバル企業は早い段階からセルフ動画マーケティングを展開しており、海外展開を進めようとすれば、自社の技術を映像で見せることは必然なのだといいます。

今や押しも押されぬマーケティングの成功企業となったタニタ「タニタ食堂」は今年の流行語大賞にもノミネートされています。
この会社も実に柔軟。
社員の皆さんが「ゆるキャラ」を演じつつ、自社の製品をどんどん動画でPRされています。
プロダクションが入っている映像もありますが、それにしても低コスト!
出演者は皆さん、タニタの社員さんです。

上記動画に登場する「山下さん」
本物はたいへん素敵なレディなのですが、映像の中では実におもしろいキャラクターを演じていらっしゃいます(@_@) 女優さんですね〜

山下さんは、「眼鏡」と「白衣」という「小道具」を上手にお使いになっていますが、下記のの事例も小道具をうまく用いたセセルフ動画マーケティングの好例。

キャミアップ突撃リポート<第二回>出来上がりました。・・・もう好きにしてくださいw

CamiApp<キャミアップ>さんの投稿 2012年10月30日

コクヨのキャミアップ・チームによるセルフ動画の事例です。
ポイントは

「かぶりもの」と「ひげ」

これなら、社員の方の「素顔」がそのまんま動画にのっかるわけではないですから、プライバシー上もリスクが小さいですね。
皆さん、楽しんでいらっしゃることがよくわかります。

個人的にけっこうファンなのが、秋葉仁さん。うまいですよねええ。

このノリで新製品や話題の商品をどんどんPRされています。
実にわかりやすいです。

秋葉さんは、動画のネタを考えるときにこんなふうに考えていらっしゃるそうです。いやあ、すごい。

さてさて。
私はもっと気軽に動画を撮っています。
構想もシナリオもなく、リハもしません。
一発撮りでiPhoneで編集。アップして終わり笑
手間を掛けたくない、面倒くさがりだ…というだけですが、これでやっています。

私が個人的に

「動画って凄いな!」

と思ったのは、八王子にある中央電子のマネジャーの方の講演を伺った際に、この会社の技術ってすごいなあ!と感動し、当該講演終了量後に会場に残って、感動を伝えるためにこんな動画を撮ったら、

けっこう反響があったことです。
Googleで「中央電子」で検索すると、この動画が3番目か4番目に出るようになったのです。
今でも「動画」に限定すれば最上位に出てきます。

さらに、その後、寝ても覚めても中央電子の技術のことばかりが頭にあった私は、中央電子の技術をもっとわかりやすく伝えるためにはどうしたらいいか…を、1週間くらいずっと考えに考えて、ようやく、

「!」

という閃きがあったときに撮影した映像がこちら。
撮影場所はなんとロッテリア。朝食中に閃きがあったのです。

その場で撮影、その場で編集しています。

で、これらの動画の存在が中央電子の役員・社員の方々の耳に入り、なんと、本社にお招きを受けてしまいました。

八王子のショールームにお伺いし、その際に許可を撮って撮影した動画がこちら。

ううむ。
すごいですね。動画の威力というのは(@_@)
使わないのは損だと思いますよお。

もう1つ。
動画が紡いだリレーションシップ(関係性)の事例を1つ。

昨年の冬に、たまにはビジネスを離れた動画を撮ろうと思い、当時気に入って使っていた欧文印刷の新製品「NUboard」を使ったこんな動画を撮りました。

今でも「NUboard」という言葉を検索すると、動画では第一位にランクインしている作品です笑

さらに、その続編をその日のうちに撮影。
それがこちらです。

今度は自宅で撮っています。

で、これらの動画の存在が今度は欧文印刷のマネジャーの方に伝わります。
ご連絡をいただき、わざわざ弊社を訪ねてきて下さったのです。

その際、私のために、特製のNUboardをプレゼントしてくださったのです。
世界に1つだけ。

「NUboard竹永スペシャル」

たまたま、「ママ士業の会」の皆さんとお打ち合わせしていましたので、彼女たちに撮影を依頼。
できた映像がこれです。
私が喜んでいるのがよくわかります。

その後、欧文印刷本社にもお伺いし、その際にも撮影をさせていただきました。

で、先日。
NUboardが発売1周年を迎えられたということで、そのフェアにもお伺いしました。
まだ発売していない新製品「NUboard 牛革版バージョン」
日本で、いやいや、世界で一番早く購入させていただいた瞬間の映像がこれです。

牛革バージョン。
いいですよおおお笑

ちなみに普段私が使っているホワイトボードは、NUboardのみならず

① コクヨ ピタボ(どこでも貼れる魔法のようなホワイトボードです)
② コクヨ マグポ(マグネットがついているピタボの兄弟商品です)

も愛用しています。

いうなれば、ホワイトボードこそが私にとっての最大の小道具になっています。

小道具といえば、こんな小道具を使ったこともあります。自分では一番気に入っている経営学の講義の1つです。なんと、トランプを使っています。

で、コクヨの皆さんとよくお伺いするお店がこちら。
品川の名店「絵芙」です。

こんな風に気に入ったお店に入ると、私はその場でプロモーション動画を撮影してしまうのです。

津で松阪牛を食べた時に、その安さとおいしさに感動した時に撮ったのがこれです。

会社のある水道橋で一番うまいイタリアンといえばここです。
私の隠れ家的存在のお店。

学生時代から大好きな麹町のイタリアンはこちら。

収録は建物の中とは限りません。
被災の地である気仙沼を訪問した際のレポートもあります。

この時伺った気仙沼のお豆腐屋さん(マサキ食品)のPR動画がこちら。
ここに登場する「復興豆腐」! おいしいです。

食いしん坊バンザイ的な動画はもちろん得意ではないので恥ずかしいのですが(笑顔が少ない!_| ̄|○)…可能性の1つとして配信させていただきました。

さらにその復興豆腐を「ママ士業の会」の皆さんと試食した会がこちら。

私は登山をするのですが、もちろん、でも撮ります。

講義中出た質問にお答えする時間がないときは、そのまま、講義終了後に補講を動画収録。
後でそのURLを受講者の方にお届けします。

逆に、これから講演・研修を聞いていただく方々に対し、自己紹介や事前課題をお伝えする際にも、動画を使います。

もちろん、自らの提案する理論や著書をPRする際に使うこともあります。

とまあ、用途は無限大

本当にすごい時代になったと思います(@_@)

とにかく、動画情報をYouTubeにアップするようになってからは、私の営業活動は非常にやりやすくなりました。

まずは、私の考え方、知識・技術、講演のコンテンツ、講義の手法、話し方のレベル… すべて実物を見ていただくことができるようになったからです。
いわば、「サービスの見える化」
どこのサービス業者もこれで苦労しているわけですが、その点が解決できたのは、まさに「コペルニクス的転回」でした。

先日もある教育ベンダーのディレクターの方から、

「バランス・スコアカード経営(BSC)の研修ができる講師を探していたので、Googleで「竹永」「BSC」で検索したら、竹永さんの動画がヒットしたんですよ。ああ、個々も守備範囲なんだ…ってわかりましたし、その動画、すごくわかりやすかったので、この仕事、竹永さんに依頼することにしたんです’」

という一言を頂いたのです。

その動画がこちら。

http://www.facebook.com/video/video.php?v=124587784299513&oid=174278455972991&comments

(@_@)

2年近く前にとった動画が営業に役だってくれるとは!!

昔の自分に感謝です笑

 

 

こんな便利なツールは他にはありませんよ笑

「セルフ動画マーケティング」の時代。

皆さん、よかったら、一緒に研究してきましょう!!!

2012年11月13日

セルフ・マーケティングがもたらす企業改革

先月、今月と数回開催した「雑サロ(ビジネス雑談サロン)」によって、私を含む世の中のビジネス・パーソンの多くが、セルフ・マーケティングに大きな関心を寄せていることがわかりました。
一般には、セルフ・ブランディングという言葉のほうが馴染みがあるでしょうが、実はこの言葉、商標登録されているということがわかり、使用を控えたいと思います。
興味や関心を持っている方は多いものの、体系的に学ぶ方法は一般化されていないようです。
そこで、経営者や個人事業者、場合によっては、企業にお勤めの方でも受講していただけるような、セルフ・マーケティング研修のプランをまとめてみました。
講義スタイルなら2日間、ワークやディスカッションを含めながらやっていけば半日✕数日…といったところでしょうか。
スライド50枚、ワード版のテキストを作成しておよそ100頁といったところでしょうか。暇を見て作ってしまおうと思います。

内容の薄い自己啓発本や精神論ばかりで具体論がまったく書かれていないセミナーを常に批判している私ですから、当然のことながら、精神論はなし。もし、開催するなら、当然、具体論のみの講義となります。 ただ、何せ新しい分野なので、「仮説」が含まれていることはご容赦ください。すべてにおいて「証拠(Evidence)」を伴わせるのは無理です笑

1. 概要

(1) セルフ・マーケティングの領域

セルフ・マーケティングとは、本来、企業や組織に所属しない「個人」が、自らをメディア化し、自らの力でプロモーションすることである。ただし、本講座では、もう少し広く考え、企業や組織の経営者や従業員が自らの、メディア化し、自らの力でプロモーションする場合を含めて考えてみたい。

(2) 研修の狙い
①  セルフ・マーケティングの概念の理解
②  セルフ・マーケティングの効果の確認
③  セルフ・マーケティングの具体的な方法の理解
④  企業としてのセルフ・マーケティング支援法の研究
⑤ 大儲けではなく、少しだけ売上を伸ばすことができることの確認

(3) 対象
①  経営者・個人事業者(主対象)
②  社内でセルフ・マーケティングを推進しようと思っている管理者
③  自らセルフ・マーケティングを始めようと思っている従業員

2. カリキュラム

(1) セルフ・マーケティングとは何か
①  セルフ・ブランディングとセルフ・マーケティング
②  パーソナル・ブランディングとセルフ・マーケティング
③  先駆者の存在
④  男性曲線と女性曲線
⑤ セルフ・マーケティングの効果
a. 売上・利益増加効果、顧客数増加効果、引き合い増加効果
b.時間不足実感がもたらす心理的効果
c、組織文化改革効果、ラーニング・オーガニゼーション創出効果
⑥ セルフ・マーケティングのコストとリスク
⑦ セルフ・マーケティングにおける「経営資源の選択と集中」の問題(覚悟問題) 

(2) 一般のマーケティングとセルフ・マーケティング
①  マーケティングの基本公式
②  ターゲッティングの重要性

(3) セルフ・マーケティングの7つの要素
①  ターゲッティング
②  中核的自己の決定と確認
③  シグナリング発信力
④  基本的表現力
⑤  シナリオ策定力
⑥  時間的希少性
⑦  ネットワーク構築力

(4) ターゲッティング
①  誰に対するセルフ・マーケティングなのか
②  ターゲットのニーズと便益

(5) 中核的自己の決定と確認
①  自己との対話
②  マインド・マップの活用
③  セルフ・マーケティング・ダイヤグラム(できること、やりたいこと、意義のあること)
④  「売りたい自分像」の決定

(6) シグナリング発信力
①  実像対巨像
②  シグナリングとは何か
③  背伸びのレベル
④  背伸び曲線の基本理論
⑤  微細差別化蓄積の論理
⑥  先天的差別化後天的差別化

(7) 基本的表現力
①  基本的表現力と応用的表現力
②  基本的表現力の手法とトレーニング法
a.  必要最低限の「書く力」
•  基本的文章作成能力の問題
•  文章の品と崩し方
•  Twitterを用いた文章トレーニング法
b.  必要最低限の「話す力」
•  「無敵のプレゼンテーション」も応用
•  携帯電話でできる「話す力」向上法
•  ブリッジのかけ方
•  ピーク・エンドの原則
c.  必要最低限の「発信する力」…ターゲット別発信内容の差別化
•  ブログ、Twitter、Facebook
•  長文発信対短文発信
•  高頻度発信対低頻度発信
•  写真・動画の活用(動画の詳細については後述)
•  小説・ポエム・エッセー
•  イベントの開催と集客
•  有料セミナー対無料セミナー
•  書籍の出版
③  セルフ・マーケティング特有の広告・PR戦略

(8) シナリオ策定力
①  シナリオ対ミックス
②  ビジネスにおけるシナリオ効果
③  セルフ・マーケティングにおける効果的なシナリオの描き方
④  シナリオの事例

(9) 時間的希少性
  時間的希少性のシグナリング効果
②  ティーズ・マーケティング
③  限定販売効果
④  時間的希少性の功罪

(10) ネットワーク構築力
①  セルフ・マーケティングにおけるネットワークの重要性
②  ネットワークの2面性
③  ネットワークの要素的側面(実像拡大効果)
④  ネットワークの効果的側面(一律的拡大効果対ピンポイント的拡大効果)

(11) セルフ動画マーケティングの時代
①  セルフ・マーケティングにおける動画配信の効果
②  動画配信の実例
③  動画配信の手軽さ
④  動画配信の方法
⑤  動画配信のコスト

(12) 社内におけるセルフ・マーケティング
①  社内セルフ・マーケティングの考え方
②  市場向けのセルフ・マーケティングとの差異と注意点
③ BtoB営業におけるセルフ・マーケティング
④ BtoC 営業におけるセルフ・マーケティング
⑤ 個人事業者のセルフ・マーケティング
⑥ 士業におけるセルフ・マーケティング

(13) 経営者によるセルフ・マーケティング推進
①  方針の決定
②  リスク管理
③  率先垂範

(14) 終わりに
①  セルフ・マーケティングの概念の理解
②  セルフ・マーケティングの効果の確認
③  セルフ・マーケティングの具体的な方法の習得

2012年11月8日