2013年10月のアーカイブ

「企業内教育テレビ」の時代

皆さん、こんにちは。
週の初めの月曜日。

今週はクライアントの皆さんとのディスカッションで始まりました
新たに週2本ペースで連載ビデオ講義(クライアント内でのアップロード)がほぼ決定しました。

現在、企業内連載のビデオ講義は月3本走っていますので、これで月5本となります。
文章連載(日経テレコン様)もあるので、合計6本。
事実上、もう手一杯状態。
来年の春先までのしばらくの間、ビデオ関連のお仕事は受注を断念しようと思います(無料配信しているYouTube動画もこのところ全然撮れていませんし)

それにしても。
iMovieでの動画がこれほどビジネスとして評価されるとは正直私も思っておりませんでした。
1週間の大半をビデオの構成案作成、自分でしゃべる原稿作成、取材先企業の研究、ビデオ自体の編集と調整にこんなに時間をとられるようになるとは、つい2年前には予想だにしませんでした。

セミナーや研修での講義と比較すると、千人単位で情報を伝えることができる…しかも、費用は安く、再現性も高い。
これからは、「企業内教育テレビ」の時代なのだろうな…と、切に思います。

友人の千種さんがいつも口にされている「一企業一放送局時代」の幕開けなのでしょうね。

2013年10月21日

戦略策定プロセスにおける6つのステップ

名古屋に向かって移動中。

今日一日喋らせて頂いた事業戦略講座のサマリーをアップしたいと思います。

事業戦略で重要なのは、「他社に勝つこと」です。ですから事業戦略の別名は競争戦略。

どうやって勝ち負けを決めるか。
タイム? 得点? いやいや、スポーツじゃないのですから。

勝負は至ってシンプル。利益で決まるのです。

持続的に利益を確保できる状態が維持できれば、「勝ち」、そうでなければ「負け」です。

顧客満足度とか売上とかシェアとか、どうでもいい2次的な指標です。

そのために、企業は(事業部は)何をすればよいのか。
戦略立案のステップは概ね、次のような流れになります。

1.自社の事業環境分析
2.競争優位要因の決定&コンセプトの決定
3.ドメインの決定
4.戦術(戦略の構成要素)の洗い出し
5.戦略の全体像の描き出し
6.戦略の目玉(中核的戦術)を創造と発見

概ね6段階です。

 

1.自社の事業環境の分析

何はともあれ、まずは、自社の内外の環境を整理しておきましょう。
SWOT分析などというカビの生えた手法にこだわらず、もっともっと柔軟な分析に心がけましょう。
6分割SWOT、重畳的AD分析、5津の競争要因を加味したAD分析等々。
いくらでも見つかりますよ。
PESTNでも3Cでも何でもオッケー。
ただ、鵜呑みするのではなく、できるだけバランスよく分析するための「重畳」を繰り返していただきたいのです。
1社分析ではなく、標的顧客と自社をセットで考える2社比較AD分析や2社比較価値連鎖分析、協力企業・自社・標的顧客の3社で行う3社比較AD分析や3社比較価値連鎖分析等も有効です。
というか、1社単独のSWOT分析では、99%新たな戦略は出てきません。
ポーターの『競争優位の戦略』を読み込んだ方なら常識ですが、2社比較、3社比較は、イノベーションの基本ロジックであり、事業戦略策定の基本ノウハウです。

「自社とその協力企業の強みと機会を組み合わせ、顧客企業の弱みと脅威を回避・克服する」

が基本ロジックだということです。

これを理解してしまうと、あくびのでるような机上の空論…たとえば、古典的クロスSWOT分析などどうでもよくなります。

 

 

2.競争優位要因の決定&コンセプトの決定

テーマ・タイトルの後段「競争優位要因の決定」と後段「コンセプトの決定」は、ほぼ同時に決まると思います。
どちらが先…ということはいえませんよね。

前段の競争優位要因の決定とは、要するに、

「で、うちの会社は何をもって、今後、利益を求めるのかね?」

と、社長に問われた時に、即答スべき3つの選択肢を指します。

単純なんです。3択しかないわけですから。

それは、

① コスト優位
② 高付加価値化による差別化
③ ニッチ市場への集中・独占

です。
特に、①②は顕著なトレードオフの関係にあります。
高付加価値化を追求すれば、コストは普通高く付くからです。

①②③から三択する際に、「コンセプトの決定」も完了します。
たとえば、

「いろいろ考えたんですが、今度の戦略は②で行こうと思います」
「で、具体的にはどんな方法でやるの?」
「はい。コンセプトを簡単に述べると『大人のダイヤブロック』です」

「大人のダイヤブロック」について詳しく知りたい方は私の講義を聞いてください。本題ではないので、無視していただいても構いません。

申し上げたいのは、競争優位の源泉①②③から1つを選ぶということは、それなりの戦略コンセプトが定まったということになります。
両者は同時に決定されるのです。

 

 

3.ドメインの決定

ドメインと要素とは、

① ターゲット(標的顧客)の決定
② 顧客機能(顧客に提供する機能 【例】商品、サービス)

のころです。

競争優位の源泉とコンセプトとが決まれば、自然とドメインも定まります(ここから先は比較的ライトな作業です)。

なぜなら、コンセプトの決定の際には、無意識のうちに、

(1) 誰をターゲットにしようか(Who(m))

(2) そのターゲットに何を売り込むか(What)

という2点を考えるものです。

ドメインでは(1)(2)に加えて、もう1つ

(3) そのためにどんな経営資源を具備するか(How)

が問われます。
優れた人材、最新のシステム、和気藹々とした企業文化等々。
組織によってさまざまでしょう。

この3つがキレイに定まると、経営者は利害関係者に、事業戦略案を説明しやすいわけです。

あとは力仕事です。

 

 

4.戦術(戦略の構成要素)の洗い出し

コンセプトと最終論理(3つの持続的競争優位源泉の選択)に基づき、AD分析やゲシュタルト分析を繰り返しながら、自社の戦術に関するヒントを大量にゲットします。
SP(戦略的立ち位置)の問題なのか、OC(組織的能力)の問題なのか、見極めながら、整理してみましょう。
概ね、事業を始めた黎明期にはSPを旗印として掲げる方が多いようです。しかし、やがて、他社の模倣・参入により、SPでは勝負できなくなります。
この場合、OCで勝負するしかありません。SPはOCに比べれば地味ですが、OCよりも模倣されにくいという特性を持ちますので、SPよりも長持ちするんでう。
重畳的AD分析やゲシュタルト分析を活用してください。

 

5.戦略の全体像の描き出し

発見されたさまざまなヒント、さらにそこから抽出されたいろいろな戦術(打ち手・戦略の構成要素)を試行錯誤の末、論理的に並べ替え、1つのストーリーを作っていきましょう。
全体像を示せば、経営者・株主・金融機関・従業員・顧客は納得し、感動してくれるはずです。その結果、売上が増え、利益も増えるはずです。

 

6.戦略の目玉(中核的戦術)を創造と発見

最後の最後に難題です。
ストーリー立てられた戦略には眼を見張るものがあるはずですが、中にはそうではないものも数多く存在します。

でも、古今東西を問わず、人々の記憶に残るような「凄い戦略」を建てたい方は多いでしょうね。

であれば、それなりの「目玉」を用意しないとうまくいきません。

可能な限り、ストーリー中に「目玉(中核的戦術)」を繰り込めむように努めてください。
あとは、サマリー(結論)を頭に移動し、こいつはできれば図表化したおいたほうがいいでしょう。
そのストーリーの「強さ』「太さ」「長さ」が重要なパラメーターになるはずです。
以上、6段階!
もう覚えちゃいましたか? 大丈夫ですか??
確認しておいてください。
かなり、まともな「戦略提案」になると思いますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2013年10月18日