Facebookの記事一覧

Facebookの特異性分析(後編)

3回連載の最終回です。
Facebookの特徴的な効果について、備忘録がわりにまとめておきます。

<前回の続き>

6.つぶやき許容効果

最後の効果は、私のように、FacebookもTwitterも実名で登録している人間にのみ、発生する効果です。

実名で両者を併用し始めた頃の私(つい2週間前ですが)は、

① Twitterは、「気軽なつぶやき」「日常のとりとめもないことについてのつぶやき」をするツール(脱力系システム)
② Facebookは、リアルな友人とのビジネス的なおつき合いをする場(渾身
系システム)

と、両者を位置づけていました。

しかし、最近、

「逆ではないか」

と思うようになったのです。

① Twitterは、丁寧に言葉を選び、まじめに情報を発信するべき場(渾身系システム)
② Facebookは、親しい仲間に弱みを見せても構わない場(脱力系システム)

ではないか…と、自分の中での両者の評価が逆転してしまったのです。

これは例の「140字字数制限マラソン」つまり現在の「140字の経営学」をスタートしたことにより、Twitterのほうが公式性が高くなり、結果として、Facebookでは、

「Twitterで140字やってきました。疲れました〜 25mプールで潜水してきた気分。こっち(Facebook)で一休み〜」

といった非公式の投稿をするようになったせいかもしれません。

ただ、

「この感覚がけっこうよいのかな」

…と思うようになりました。

現在、私自身、Twitterで1,000人以上の先輩たちをフォローしているのですが、やはり、

「今、ラーメン食べています。とてもおいしい」

といった日常的な情報が圧倒的に多い。
当然です。
これが本来のTwitterです。

逆に、まじめに、丁寧に、言葉を選び、情報を出し続けると、他の先行する会員の方々に対し、結果として

「差別化」

が発生することに気づきました。

まだ少ないのですが、私の発信する「140字の経営学」を加えてくださったTwitter上の「リスト」(ユーザーがつくるセレクトされた目録)を見ると、そこにリストアップされている他のメンバーの情報は、価値ある、まじめな情報を、言葉を選び、つぶやいていることがわかりました。

「なるほど。こうやって、つぶやく人間を選別してくれる方がいるんだな」

これは大きな気づきでした(TwitterもFacebookもまだ手引書の類を読んでいないので、勉強不足なのです)。

話をもとに戻します。

逆に、Facebookは、一見、公式度が高いのですが、よい「友達」に恵まれれば、スーツを脱ぎ、ネクタイをはずし、クールビズくらいのイメージで接しても、皆さん、暖かく迎えてくれます。
気持ちよく「脱力」できます。

もっとも、「ステテコ一丁」のような感覚での発言は、厳に慎むべきでしょうね。
たとえるなら、

「嫁さんの実家のソファで横になるのは許される」

…くらいの立ち位置までは許されるのではないかと思います。
紳士・淑女の集まりですので。

「Twitterでまじめに情報を発信し、Facebookでその裏話を加える」

現在の私は、こんな両立法を採用するに至っています(マイナーな使い方だと思うのですが)。

以上、前編・中編・後編に分けて、Facebookの特異性(特長的な効果)について述べてまいりました。

ご意見・ご感想は以下のメールにお願いいたします。

takenaga@keieikyouiku.co.jp

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2011年6月18日

Facebookの特異性分析(中編)

中編です。前回に続き、Facebookの特徴的な効果について、備忘録がわりにまとめておきます。

<前回の続き>

4.後押し効果

Facebookで知り合った友人から、先日、こんな頁を教えていただきました。

http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-21757620110617

Facebookは、他の匿名型SNSや匿名型のネットワークと違って、人をアウトドアへと後押しする効果があるようです。
人を信頼し、社会に対して、前向きにつきあえるようになるようなのです。

匿名型のネットワークで知り合った人物とリアル似合うというのはドキドキです。リスクもあります。「出会い系サイト」が問題になったのも、当然です。

Facebookは違います。
意気投合すれば、

「どうですか。一回お会いしませんか」

という約束が、

「社交辞令」

でなはなく、成立します。

素性も写真も存じ上げている方ですし、お互いに投稿により「動機づけ」あった仲であれば、なおのこと、お会いするのは楽しみになります。

私自身、

① Facebook以前から付き合いのある「友達」
② Facebookで再会を果たした「友達」
③ Facebookで知り合った「友達」

に、特に差を感じずに、話をしています。

木村先生の研究室を久しぶりに訪問させていただいたもの、実はFacebookがきっかけ。
先日、友人のコンサルタントと情報交換してきたのも、Facebookがきっかけでした。
今週は、講師業に携わっている方が集まる異業種交流会にも参加。これまたFacebookで知り合った方から教えていただいた情報でした。
再来週には現在テレビなどにも出演され、たいへん活躍されているコンサルタントの方(私よりずっとお若いのですが)とお会いすることになりました。Facebookでのやりとりがきっかけ。あっという間に「お会いしましょう」と意気投合しました。
9月には、とあるコンサルタント向け研究会がとある「大物ゲスト」をお呼びする…というのを聞きつけ(Facebookを通じて教えてもらったのですが)、昨日、「いの一番」で出席の予約をお願いいたしました。もちろん、私は過去に行ったことのない研究会です笑

私自身、自らのフットワークの軽さに驚いています。

「匿名の出会い」

ではありえないくらい、社会や世間への

「後押し」

をしてくれるのが、Facebookの特長の1つです。

 

5.情報選別効果

インターネットが高度に発達し、検索エンジンも高度化し、Wikipediaが存在する現代社会。
情報は溢れています。いわゆる情報公害状態。
多くの人が、

「情報をいかにして集めるか」

ではなく

「情報をいかに捨てるか(選ぶか)」

で悩んでいます。

悩んでいないまでも、

「より効率的な方法」

を求めています。

昔の日本には、

「新聞の切り抜きを部下がやってくれている」
「情報の収集は秘書の仕事だから」

という羨ましい環境にあるマネジャーの方が大勢いらっしゃいました。
しかし、現在は、誰でも、自分で必要な情報は、自分で選別しなければなりません。

「情報自動選別システムがあればどんなに助かるだろうに」

と誰もが願う時代です。

ここでも、またしても

「灯台下暗し!」

「Facebookがあるじゃないか!」

ということになります。

Facebookでは、

① 自分と仕事上何らかの利害関係にある「友達」
② 自分と価値観や考え方が近い「友達」

を、大勢見つけることができます。

私の場合で申し上げれば、

経営戦略、マーケティング、法律、行動科学、アカウンティング、ファイナンス、HRM、税務、IT、ビジネス・スキル、話し方、書き方、事業・起業、コンサルティング、中小企業診断士、資格受験、自然科学、登山、Apple…

さまざまな点で、なんらかの接点を持つ「友達」を自在に見つけることができます。

彼らが毎日紹介してくれる記事は、全部とは申し上げませんが、半分くらいはかなり興味のある話題。

「なるほどね。こんなニュースがあったとは…」

と下を巻くこと、しばしです。

「自分の代わりに、大勢の「友達」が情報を選別してくれる」

このように、Facebookには、情報を選別してくれるという効果もあります。
情報削減業務に対する負担やコストは、一気に低下します。

もっとも、情報選別効果については、匿名でもよいのかもしれません。
匿名の知人が紹介してくれても、情報の価値そのものは変わりないかもしれません。

でも、やっぱり、実名がいいですよね。
たとえ、会ったことはないにしても、実像を思い描くことができる「友達」が、わざわざアップした情報であれば、

「彼がアップしているのだから、見てみるか…」

という気になります。
強い好奇心を持つことができるのです。

<次回に続く>

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2011年6月18日

Facebookの特異性分析(前編)

昨夜よりFacebookをスタートした当日に宿泊していた水戸のホテルに滞在中。
おっかなびっくり登録した自分を思い出しています。

まもなく登録後2ヶ月になろうとしているFacebookについて、出勤前に備忘録がわりにメモしておきます。

Facebookが他のSNSその他のIT上のネットワークとは大きく違うのは、なんといっても「実名性」。また、そこから派生するいくつかの優れた特異性(効果)を持っています。

1.相互安全保障効果
実名ですから、あまり、いい加減なことは書けません。また、発言の99%は前向きで、相手のことを想った、心のこもった言葉になります。もし、いい加減なことを書いたり、失礼なことを書いたりすれば、登録している「友達」全員を一瞬のうちに失うことにもなりかねません。

その点は、慎重さが必要ですが、とにかく、「紳士・淑女」の集まりであることが、Facebookの特徴です。

会社法的に申し上げれば、取締役の相互監視義務のようなものが自然とメンバー間に発生しているのです。お互いにお互いを「この人は間違いないよ」と保障しあっている感じです。

今、気づいたのですが、株式の相互持ち合いに近い概念…と申し上げたほうがわかりやすいです。
でなければ、『三国志演義』、赤壁の戦いにおける「連環の計」のイメージです。

2.即時反射効果
これは先日も書いたFacebookの大きな特長です。自らの考え・アイディア・意見・感想に対し、すぐに「いいね!」という「承認」や「評価」が付き、せっかちな人間ほど、この即時反射効果の恩恵を強く受けるのではないかと感じます。

「いいね!」だけではなく、コメントが短時間で寄せられるのも大きい。孤独感を感じることなく、どこにいても、会社のサロンや休憩室、アイランド型に配置されたデスクで仕事をしているのと、ほぼ同じ環境が常備されているのです。これらの環境よりも、さらに迅速かもしれまっせん。「即時反射」と呼ぶ所以はここにあります。

人類が火星や木星に進出する時代になれば、光速の壁が邪魔をし、即時反射効果は失われるかもしれません。木星からFacebookに発言しても、数時間は誰も「いいね!」とは言ってくれないからです笑 ただし、これは遠い将来のお話。今のところ関係ありません。

3.自己動機づけ効果
多くの方から「承認」され、多くの方に励まされる…Facebookに加入してよかったと感じる方は多いと思います。
日本中のマネジャーが、やっきになって

「部下をほめなきゃ」
「部下を認めなきゃ」

と思っても、恥ずかしかったり、忙しかったり、感情が邪魔したり、で、それらができないでいると思うのですが、ご安心を。
皆さんの代わりに、Facebookが部下をほめてくれます。ということは、極端に言えば、

「Facebookをやっている部下は少し放っておいても問題ない」

ということになります。
ホメるのが下手なマネジャーの皆さんは、部下に

「Facebookやったらどうだ」

といえば、そのマネジャーは「楽」ができるかもしれません(以上、まだ、仮説)。

部下が自然と動機づけられるしくみ(自己動機づけ効果)をザッカーバーグ氏が用意してくれたことになります。
言い方を変えれば、Facebookは、マネジメント代行業としての機能を持っているということになります。
創業者たちはこういう効果をもともと想定したのだろうか?? インタビューしてみたくなりますね。

<時間切れ。次回に続く>

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2011年6月18日

名球会一家の宴

今上野です。これから水戸に移動。明日は、水戸で経営法務の講義を担当します。午前中は会社法、午後は知的財産法です。

先ほど、会社の近くの中華料理『千代田』(水道橋駅徒歩2分)で、定食を食べていました。列車の時刻が合わなかったので時間調整のためです。

このお店。1階にはテーブルは2つだけ。
私は入口に近い方のテーブルに座りました。

隣のテーブルには、4人家族。どうも、スポーツ一家らしい。
そういう類のバッグ(道具の入った大きなスポーツバッグ)を持っています。

奥さんは相当な美人。ご主人は普通のおじさん。おふたりとも私より1回り以上年上の感じ。
娘さん(中学生)可愛い感じ。お兄ちゃん、高校生? 礼儀正しい。

お兄ちゃんはご両親に敬語で話しています。

私がまだ食べているうちに、一家はお会計。店の外へ。

店員さんが、一家のテーブルの後片付けをしながら、私に一言。

「今の人、だれだかわかる?」

「え?」

「篠塚だよ。巨人の。イチローのあこがれの人。打撃の職人」

「安打製造機!」

「そうそう、名球会の篠塚。奥さんきれいだろ?」

「きれいな方ですね。そうだったんですか。え? でも、ご主人のほう、全然気づきませんでした」

「普段着だとわからないかもな。時々来るんだよ。他にも巨人の選手がね」

「さっき、お兄ちゃん、ご両親に敬語で話していましたね」

「そうだよ。あそこの家はそうなんだよ。きちんとした一家は教育もきちんとしてるんだよ」

なるほど。そういうものですか。

いやあ、びっくりしました。
名球会入りする選手ともなると、やっぱり、家庭のマネジメントも一流なのですね。
ジャイアンツ・ファンの私にとってはとてもうれしいサプライズでした。

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2011年6月17日

「濡れた靴」問題の解決策

今朝の失敗。
昨夜と同じ靴で出勤。中が湿っています。

こんなとき、靴磨き店のサービスで、「乾燥」があれば助かるのですが。

ドライヤーでさっと乾燥。

「お客さん、内側湿っていたので磨くついでに乾かして置いたよ」
「ありがとう。助かります。あ、お釣りは結構」

という粋な会話が成立すると思うのですが。

また、雨の日は開店休業状態になりやすい靴磨き店のサービス・マーケティング戦略としても意義がありますよね。

(すでにやっているところがあったらすみません。思いつきです)

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2011年6月17日

発想法不要仮説(Facebookによるアイディア創造)

今年の4月。フレッシュマン向けの研修で、Cookpadのベンチマークを行いました。
マザーズに上場したばかりの新進気鋭のIT企業。
CGM、集合知といったキーワードも学ぶことができる、まさに教材としてはうってつけの企業です。
候補としてあげてくださった新人さんの目のつけどころは誠にシャープ。そして、他の候補企業を採用せず、Cookpadを最終的に選択したグループ・メンバーの判断もまた正しかったと思います。

Cookpadのビジネスは、一般には、会員事業・広告事業が中心だと思われています。
しかし、同社のビジネスの最大の特徴は3本目の事業の柱、すなわち、「マーケティング支援事業」と呼ばれるビジネスにあります。

たとえば、調味料メーカーA社が、自社で新たな調味料(【例】ラー油)を開発したとしましょう。
このラー油が実際にどのような料理で使用され、どのような評価をされるのか…
当然開発したA社にとって、大きな関心となります。

ところが、A社単独で当該ラー油のテスト・マーケティングをしようと思っても、テストしたい標的となる消費者になかなか「到達」できません。
仮に到達できたとしても、膨大な手間とコスト、それに時間がかかります。
そこで、A社は、Cookpadにテスト・マーケティングの代行を依頼します。A社の依頼を受け、Cookpadのサービス画面には、A社が開発したラー油についての特設ページがもうけられ、全国の主婦から、同製品を使った料理のレシピ、感想が、膨大なデータとして寄せられます。
Cookpadはこの情報をA社に渡し、所定の報酬を受け取ります。

これが、Cookpadを急成長させた原動力であり、差別化要因にもなっている同社の「マーケティング支援事業」のしくみです。

A社にとっても、低価格で手間をかけずに、しかも、短時間で、膨大な「消費者の声」(Voice of Consumer)を入手することができます。
A社は、受け取った情報を元に、当該ラー油の製品改良を加えたり、あるいは、新たな使い方を示したり…といったマーケティング戦略全体の見直しに着手できます。

「CGMの活用がうまく、集合知を上手にビジネスとして使っている企業だな。うちの業界(コンサルティング業界・人材育成業界)にもCookpad的な存在の企業がいてくれればいいなあ」

漠然としたニーズを私自身がいだいていました。
「研修・講演の新たなテーマ」「経営分析や戦略立案のフレームワーク」「マーケティング調査の新たな方法」「人材育成につながるワークショップ」といったものの開発は、「アイディア」が勝負。

「アイディアの段階でいろいろな方の意見を伺いたい」
「いろいろな方と意見を戦わせたい」

商品開発初期における「ディスカッションがたいへん重要な役割を持っています。
ところが、これがなかなかこれが難しいものなのです。

弊社の場合、社内にもコンサルタントは何人もいますし、登録してくださっている社外コンサルタントは100人を超えます。でも、皆さん、とにかく、おいそがしい。

「ちょっとアイディアがほしいので、集まってください」

といった思いつきで集めてしまっては申し訳ないのです。
逆に、彼らに、

「竹永さん。ちょっとブレストに参加してください」

と頻繁に誘われては、私も困ります。
仕事を中断するにも、再開するにも、ストレスが発生するからです。

「意見がほしい! と思っているときにタイムリーに意見を交換してくれる、そんな夢のようなビジネス・パートナーがほしいなあ」

白馬に乗った王子様を夢見る可憐な少女、もとい、理想のビジネス・パートナーを夢見るおよそ可憐ではない中年コンサルタント…それが私だったのです。

ところで、研修や講演を想定しますと、テスト・マーケティングという考え方はあまりなじみません。

「すみません。今回の研修、実はテスト・マーケティングだったのです。今日のところは失敗しちゃいましたが、次回は修正版をお持ちしますので・乞うご期待!」

などと、クライアントに申し上げたら、即刻出入禁止になります。

早い段階で、アイディアの是非についての意思決定支援をしてくれるシステム、あるいは、忌憚のない意見を言ってくれる仲間がほしい…

これは切なる願いでした。
それでも、

「あまりにも都合が良すぎる。現実的には、無理だろうなあ」

とあきらめていたのですが、最近になって、

「灯台下暗し」

であったことにようやく気づきました。

Facebookです。

私にとって、今や、Facebookは食品メーカーにとってのCookpadのような存在になりつつあります。

Twitterではじめた140字ジャストのつぶやき、あるいは、街を歩いているときに偶然思いついたちょっとしたアイディア。
これらをFacebookに投稿してみると(Twitterのほうは自動的にFacebookに反映されるよう設定してありますし)、短時間でいろいろな方からご意見やご感想をいただけます。

何よりもいいね!」ボタンの存在は大きい。
同業の方々、人事部に所属したり人材育成に携わっている方々、大学の教授、中小企業診断士・弁護士などの有資格者、中小企業診断士の受験生の方々など、さまざまな状況にある方々からの「いいね!」サインやご発言は本当にありがたいものです。

しかも、もっとも短時間の場合には、投稿してから、数秒で「いいね!」がつきます。
上司や部下、同僚にアイディアを見せたって、数秒では意見は帰ってきません。
即時反射性」は、Facebookの最大の特徴の1つです。

もちろん、企業秘密に関わることを社外のメンバーに話すことはできません。
あくまでも話すのは、「◯◯ってどう思いますか?」「☓☓っておかしいよね」といった類の話の延長…つまり、飲んだときに話せる内容がほとんどなのです。
ただ、飲んでいるときのディスヵッションこそ、「イノベーションの母」です。
そこから生まれたアイディアから私はいろいろなフレームワークを創り上げることができました。

私のFacebook上の「友達」は、仮にいっしょに飲みに行ったら(まだお会いしたことのない方もいるので)、ビジネスにおけるさまざまなアイディアを情報交換できる方が大半です。。
以前であれば、100人のビジネス上の友人がいたら、100人の意見を伺うには、極端に申し上げれば、100回飲みに行かなければならなかったことになります(100人に共通の友人がいないと仮定)。これでは肝臓を壊してしまいます。尿酸値も上がっちゃいます。

しかし、今は、一瞬にして、100人の友人と「飲みに行けてしまう」。
しかも、「時間を選ばず」「早朝でも深夜でもいつでもOK」。
すごい時代になったものです。

他のあらゆるアイディア創造システムのどれと比較しても、最高の「即時反射性」を誇るのが、Facebookなのです。

Facebookにはもう1つの大きな特徴があります。
それは、アイディア創出における「自己動機づけ性」です。

通常、企業の中で、上司に

「おい。なんかいいアイディアないのか?」
「明日までにいいアイディアを3つ出せ」

などといわれれば、それはプレッシャーになり、ストレスを生みます。

「アイディアを出す仕事からは逃げたい」

と考えるビジネス・パーソンが多いのはそのためです。

ところが、Facebookの場合、プレッシャーもストレスも感じずに、アイディアを作り出すことができます。

何よりもいいね!」は励みになります。
まとまった意見や感想をいただけなくても、「いいね!」は、

① 精神的な支援になりますし、
② 数がたまるとその「いいね!」の数と、投票してくれた方の属性(診断士、弁護士、人事部門の方、中小企業診断士受験生の方 等)は立派なデータになります。

「友達」がいろいろ反応してくださいますから、とにかく動機づけられます。無理やりアイディアを出さなければ…などというプレッシャーもストレスも生じません。実に楽しく、また、気持よく、「議論」できます。

Facebookで知り合ったある友人コンサルタントから、常に考える」ことが大切だ、と教わりました。
その「常に考える」を実現するためのしくみ・システムとして、Facebookの果たす役割はたいへん大きいのです。

先日、ある企業で講演をしていたら、

「竹永さん。はじめまして。いつもTwitterで拝見しています。昨日のブログの話なんですが…」

といって、私のブログの間違えを教えてくださいました。
幸い、講演中ゆえ、目の前にMacがあったので、声をかけていただいた休み時間中に、その方と確認しながら、ブログの当該箇所を直してしまいました。
また、Facebookの友達からもそういったご指摘をいただくことは時々あり、本当に助かっています。

毎回、Twitterやブログ、Facebookを更新する際に、校正を外部に頼んでいたらどうなるのでしょうか。
とんでもないコストが発生してしまいます。

しかし、これらの媒体を通じて知り合えた方々は、まさに無償で、助けて下さいます。
大いなるご協力に感謝するためにも、読み手の皆さんにとって少しでも有益な情報を出し続けなければならないなあ…とミッション(使命感)を再確認いたします。

ダニエル・ピンクが。モチベーションについて語るとき、「Microsoftのエンカルタは失敗した。しかし、ウィキペディアは成功した。この違いは、既存の動機づけ理論では説明できない。内発的動機づけによるものだ」といった事例を引き合いに出します。
Facebookの基本原理もいっしょ。すばらしいシステムです。

即時反射性自己動機づけ性とを兼ね備えた究極のアイディア創造法。」

これがアイディア創造システムとしてのFacebookの正体です。

20世紀に証明されなかったさまざまな数学上の仮説は、Facebookをはじめとする今後のSNSの発展により、つまり、集合知が形成される過程の中で、証明に成功するのではないか…とさえ思うようになりました。

クレイ数学研究所が100万ドルの懸賞金をかけている7つの仮説。
ポアンカレ予想はすでに証明されましたが、あと6つ残っています。

① P≠NP予想
② ホッジ予想
③ リーマン予想
④ ヤン-ミルズ方程式と質量ギャップ問題
⑤ ナビエ-ストークス方程式の解の存在と滑らかさ
⑥ バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想

SNS全盛の現在。
これらがいつまでも仮説や予想でいられるか、わからなくなりました。

さて、こうなるとアイディア創出術の世界にも「イノベーションの波」が押し寄せます。

ブレインストーミング法、ブレインライティング法、KJ法、ゴードン法、MBS、ワークデザイン法、バズ・セッション、ナイン・チェックリスト法、フィッシュボーン、ロジックツリー、メモリーツリー、マインドマップ…

これらは技法として生き残れるでしょうか。

もちろん、完全になくなるということは考えられません。
ただし、完全にはなくならないまでも、大勢の人間が会議室に集まって行うスタイルのアイディア創出術は、次第に姿を見せなくなるのではないかという予測に至ります。

Facebookでアイディア創出!」

これが今後のトレンドになるのではないでしょうか。

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2011年6月16日

次に本を書くなら『140字の経営学』

6月8日にスタートしたジャスト140字のTwitter(140字字数制限マラソン)。「つぶやき」の数が60個を超えました。

1日に7〜8個のペースで増えている計算になります。

最初のうちには、いわゆる日記風の140字つぶやきもあり、趣旨とは違うものも数個あるのですが、概ね60個に到達したのは間違いありません。
現在では、

① 経営戦略
② マーケティング
③ 行動科学
④ ビジネス法務
⑤ ビジネス技法
⑥ コンサルティング
⑦ 中小企業診断士受験

…概ねこれらが

「7大テーマ」

になっています。

「スタートダッシュキャンペーン」

がモットーの私ですから、今後はペースが落ちていくものと思いますが、

「歯磨きに行くたびに140字でつぶやこう」

をスローガンに掲げれば、1日3回は書くことができます。
このペースで頑張ろうと思います。
根を詰めて作業する…というシロモノではなく、スキマ時間でできますので…楽しく続けることが肝要ですね。

さて。
このTwitterを仮に「書籍化」したらどうなるか。
冷静に考えてみました。

1冊の単行本が180頁だと仮定し、1頁に2つ「つぶやき」を載せます。
1つの「つぶやき」に対し、数行から十数行の解説・補足を加えます。
すべて「つぶやき」だけにしてもよいのですが、そうなると、なんだが「ノストラダムスの預言書」みたくなってしまいます。ですので、この構成は却下です。
つぶやいただけでは、言葉足らずなところもあるわけで、「つぶやき+解説」×2セット…で1頁を構成するものとします。
書籍化の際には、日付順で掲載するのではなく、分野別に再編成すべきです。
さきほど、総つぶやき数は「180頁」と仮定しましたので、1冊の本に仕上げるためには、最低でも「360個」のつぶやきが必要という計算になります。
現在まだ60個ですから、あとちょうど300個つぶやく必要があります。
ありがたい! 目標ができました。

後からまとめて解説・補足を書くと大仕事になるので、
Twitterでつぶやき、後日、その解説を、Facebookに公開する…という方法でいこうと思います(私のTwitterはFacebookに連動しています)。
最近は自然とそうなりつつあるのですが、これを今後はスタンダードにしてみようと思います。

こうすれば、無理なく隙間時間(起床前、喫茶店、移動中、食事中、就寝前)だけで達成できるのではないかと思います。

肝心のタイトルですが

『140字の経営学』

がシンプルで良いかな…と笑

あ、もっともこれは、スポンサー(=出版社)があっての話。今のところ、単なる私の「つぶやき」にすぎません笑

今気づいたんですが

5人くらい共著者がいればすぐにできちゃうんですよね笑

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2011年6月16日

マグロの煮付けの作り方(書籍のWordファイル化)

スキャナーを使って、書籍を1冊読み込むと、ハードカバータイプの書籍の場合、かなり大きなファイルになります。
画像情報を持っているのですからしかたありませんが、たとえば、ドラッカーの『マネジメント<上>』(ダイヤモンド社)の場合、200MBくらいになります(白黒600dpiの場合)。

そこで、これを扱いやすくするために、テキストファイルやMicrosoft Word標準のDocファイルに変換することを試みてみましょう(今日は、Wordファイル化を試みますが、テキスト・エディター・ソフトを用いれば、テキスト・ファイル化することもできます)。
1文1文丁寧にやっていたら、数ヶ月かかってしまうので、短時間であっという間にできる方法をご紹介いたします。
また、縦書きの書籍をそのままですと、ビジネスで使う場合には何かと不便。この方法を使って一気に横書き化してしまいましょう。

つまり、今日のテーマは、「マグロの解体ショー」により取り込んだマグロ(書籍)をつかった煮付けの作り方のようなお話です。
(以下、ITの専門家ではないので、説明が下手なのはご容赦ください。)

① PDF化し、かつ、OCRをかけた書籍原稿をAcrobatなどで開く

② 開いたPDFの全文をコピーし(Macなら、「command+A」)、今度は、Wordの「新しい文書」を開き、「形式を選んで貼りつけ」の画面を出し(Macなら、「control+command+V」)、「テキスト」を選択し、貼り付ける

③ 次に「詳細検索と置換」を開き、「置換」を選び、「日本語あいまい検索」のチェックをはずし、「検索する文字列」に「^p」(改行記号の意味)を入力し、「置換後の文字列」は空欄のままにする(この工程により、すべての改行記号は一旦消滅する)

④ 次に、再び、「詳細検索と置換」を開き、「置換」を選び、「日本語あいまい検索」にチェックを入れ、「検索する文字列」に「。」を入力し、「置換後の文字列」に「。^p」を入力する(これにより、「1文1段落」の文書ファイルができあがる

⑤ あとは本文を読みながら、OCRミスとなっているおかしな文字や文を修正する(画像としての情報が残っているPDFファイルを参照すればよい)

②③④は、新書程度であれば各工程とも2〜5分くらいですみますが、500頁超のハードカバーの場合、各工程とも10分以上かかる場合があります。

「Wordがフリーズしたか」

と勘違いせずに待っていてください。

これで、愛書を、

①自由に加工できるWord形式に変更することができます

②ファイルのサイズもぐっと小さくすることができます

③縦書きの書籍を横書き化することができます

『マネジメント<上>』の場合、A4サイズのWordファイルに変換すると、頁こそ、582頁となりますが、ファイルサイズ自体は1.4MBとなりました。100分の1以下になったわけです。

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2011年6月15日

早大大学院・木村達也研究室訪問録(中)

先生の研究室のある11階のフロアでエレベーターは停止。
エレベーターを降りて、またまたびっくり。
まるで高級ビジネスホテルのようなシンプルながら美しいフロアが広がっています。

「…ここは本当に早稲田か?」

ビラやチラシが所狭しと貼ってあり、壁には落書きだらけ。男子トイレのドアは開けっ放し…

私がいた頃の早稲田といえばこんな雰囲気でした。
時代が下り、社会人になってから訪問した、ほんの10年くらい前の早稲田とも雰囲気が違います。
まるで、どこぞの女子大に来たかのような感じ。

「ホームじゃなく、こいつは、アウェイだな…」

訳のわからないことを考えながら、フロアを歩き、先生の研究室を目指します。
右も左も有名教授の研究室が続きます。

「すごい。まるで三十三間堂を歩いているか、五百羅漢を見ているようだ」

と、またまたわけのわからない例えを思いつきながら、ようやく、木村先生の研究室の前に。

ノックをします。
研究室のドアは、高級車の扉のように、質が高いものなので、ノックしてもあまり響きません。今後訪問される方は、強くノックすることをおすすめします。

「どうぞ」
「失礼します」

一礼しつつ、中に入ります。
お変わりない笑顔の木村先生がそこにいらっしゃいました。

お机の上にはMacが1台。
左右の棚には所狭しとマーケティングやビジネス関係の書籍が積み上がり、まさに大学の研究室。
いいですね。他人の書棚を見るのが大好きな私には目の毒というか、いい意味で、気が散ります笑

「どうですか、すぐ、研究室、わかりましたか?」

先生のご質問にお答えすべく、ここまでの経緯を説明申し上げます。

「女子が多いのは、この校舎の低層階が国際交流センターになっているからかもしれないね」

なるほど。留学生は女子学生の比率が高いようです。
それでも、商学部だけをとってみても、昔に比べれば女子の数ははるかに多いのも確かです。
やはり、時代とともに、母校も変わってきているようです。

「竹永さん、この校舎になってからは初めてだものなあ」

有名教授の研究室の中を、三十三間堂を巡るか、あるいは五百羅漢を眺めるように歩いてきたとお話すると、先生も大笑い。

昔話に花が咲きます。
先生との出会いは、今を遡ることおよそ10年前。
私が、日大大学院グローバル・ビジネス研究科に入った入学式の後、学生と教授との初めての面談のときでした。
実は入学まで、『コトラーのマーケティング戦略』の木村先生がいらっしゃることは知りませんでした。中小企業論を学ぼうと思って入学したコースでした。
ところが、新任の当時・助教授として、木村先生のご紹介があり、びっくり仰天。
路線を変更して、研究目的をマーケティングに切り替えてしまったのです。
私は、仕事が忙しく修士論文を同期生といっしょに提出できず、2年半に渡り大学院にいたのですが、留年した半年を除く2年間、木村先生の教えを受けました。もちろん、木村ゼミに所属していました。
先生の日大在籍期間は私たちの入学から卒業までのちょうど2年間。ですから、たいへんよく私たちのことを覚えていて下さり、卒業生の幾人かとは今でもやりとりがあるとのことでした。

その後、先生は早大に移籍され、その半年後に、私も日大大学院を卒業することができました。

そんな昔話が一巡した後のことです。
先生から私に逆質問。

「ところで、竹永さんのブログにあった『マグロの解体ショー』についてなんだけどさ…」

「え、先生、あれ、お読みになってくださったのですか」

「読んでる、読んでる。ちょっと、具体的なやりかたを教えてくださいよ」

…まさか、早大の研究室で、「マグロの解体ショー」に話が及ぶとは…

「想定外です」

ちなみに、「マグロの解体ショー」とは、なんのことはありません。今流行の書籍の「自炊」のことなのですが、「自炊」という呼び方に疑問を感じている私が提唱している、およそ、ディファクト・スタンダードにはなるはずのない呼び方です。
そもそも、Twitter上では私自身「自炊」と呼んでいます。「マグロの解体ショー」では長すぎてつぶやきがまとまりません。

「ちょうど、Facebookで公開した映像がありますから、それをご覧に入れましょう」

動画をお見せしながら、具体的な手順について2人で大研究です。

「あ、すごいね。裁断機を使うと、日経文庫も一瞬でバラバラになるんですね」
「はい。あっという間です。それから、先生、スキャナーは富士通ScanSnapの最新型がいいですよ。従来機とはレベルが違う。また、裁断機は研究室に置かれるのであれば、設置スペース確保の問題が生じますね」

話はやがて、著作権法に及びます。
裁断やスキャニングが、大学教育や社会人教育でどこまでゆるされるか…という問題です。

著作権の制限については、著作権法30条以降にずらりと条文が並んでいますが、今回、先生との議論に関連する対応条文は次のとおり。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(私的使用のための複製)
第三十条  著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。
一  公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部又は主要な部分が自動化されている機器をいう。)を用いて複製する場合
二  技術的保護手段の回避(技術的保護手段に用いられている信号の除去又は改変(記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約による除去又は改変を除く。)を行うことにより、当該技術的保護手段によつて防止される行為を可能とし、又は当該技術的保護手段によつて抑止される行為の結果に障害を生じないようにすることをいう。第百二十条の二第一号及び第二号において同じ。)により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合
三  著作権を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であつて、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の録音又は録画を、その事実を知りながら行う場合
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ある程度の制限はありますが、法は、お金を出して著作物を購入した者に対しては、広くその使用を認め、複製も許可しているわけです。
家の中で個人的に「まぐろの解体ショー」をするのが、一般に認められているのは、この条文のおかげです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(学校その他の教育機関における複製等)
第三十五条  学校その他の教育機関(営利を目的として設置されているものを除く。)において教育を担任する者及び授業を受ける者は、その授業の過程における使用に供することを目的とする場合には、必要と認められる限度において、公表された著作物を複製することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びにその複製の部数及び態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
2  公表された著作物については、前項の教育機関における授業の過程において、当該授業を直接受ける者に対して当該著作物をその原作品若しくは複製物を提供し、若しくは提示して利用する場合又は当該著作物を第三十八条第一項の規定により上演し、演奏し、上映し、若しくは口述して利用する場合には、当該授業が行われる場所以外の場所において当該授業を同時に受ける者に対して公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行うことができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該公衆送信の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

この条文がありますので、大学や高校の教員の方々は、かなり広く複製が許されていることになります。
ただし、

「本一冊の複製が丸丸OKになるかどうか」
「さらにそれをスキャンして、公衆送信する、つまり、クラウド化してしまうことが許されるかどうか」

このへんは微妙なところです。
大学などで、書籍の一部を、紙としてコピーで配布することは一般に広く行われていますが、スキャンしたデータの配布や公衆送信が可能かどうかについては、私も自信がありません。
もちろん、株式会社である弊社やTBCさんが同じことをするのは許されません。私どもは、「学校」ではありませんので。

著作権法は、産業財産権法と異なり、いろいろな人が「使ってナンボ」という精神の法律ですから、著作権は、特許権と異なり、「独占排他的権利」などではなく、さまざまな「著作権の制限」を法定化しているのです。
ただ、今後は、「制限」の線引きがいっそう難しくなりそうです。

「マグロの解体ショー」の業者への依頼もグレーゾーンです。
いろいろ調べると、裁断だけなら原稿の著作権にはひっかかりませんが、スキャンまでしてしまうのは、まずいでしょう。前述した30条1項(私的使用)の規定にひっかかってしまいます。

「しかし、いずれにしても、今後は、大学教育も変わるのではないかな。MITが授業を無料公開して以来、その波はどんどん世界中の大学に押し寄せてきていますからね」

話は、SNS時代、集合知時代、無料動画配信時代における大学の機能や役割に移ります。また、私たちのような民間における社会人教育のやり方も変化するのではないかという、予想にも話が移っていったのです。

<次回に続く>

 

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2011年6月14日

早大大学院・木村達也研究室訪問録(上)

先週の水曜日に久しぶりに母校を訪問いたしました。
訪問先は、早稲田大学大学院商学研究科/ビジネススクール木村達也教授の研究室。現在は、早稲田大学マーケティング戦略研究所所長を務められています。
日大のMBA時代の恩師です(修士論文の主任指導教官)。ただ、先生のお名前を最初に存じあげたのは、もうちょっと前。ダイヤモンド社の『コトラーの戦略的マーケティング』がきっかけです。先生は、本書の翻訳者でいらっしゃいました。
この本の内容は、本当に鮮烈的でした。マーケティングの本質であるSTPの重要性は、ほとんどすべて本書から学びました。読み終えた直後に、私は、自身のために、本書の20ページ程度の要約レジュメを作成し、これは今でも利用しています。
当時、TBC受験研究会のVTR版竹永塾の教材として使っていた記憶も残っています。コトラーの名著は多数あれど、『原理』『イントロダクション』『マネジメント』『3.0』…いずれも、この銀色の表紙の1冊ほどの感動は覚えませんでした。

さてさて。
早大訪問は、ざっと5年ぶり。
その間、ずいぶんと高田馬場も早稲田も大学の中も変わったようです。

誤算の1つは副都心線。

「これを使えば、高田馬場を経由せず、池袋から一本で大学に行ける」

という私のプランは完全な思い込みであることが明らかに。

「西早稲田」

の駅は、学習院短期大学や早大理工学部に行くのにはベストな選択ですが、早稲田大学本部キャンパスに行く際にはほとんど意味がない位置に作らていたのを、初めて知りました。

昔のとおり、池袋から高田馬場へ。
時間が多少余ったので、高田馬場からぶらぶらと徒歩で本部キャンパスにあるきます。

昔と違ってきれいなラーメン屋が増えました。
「一風堂」まで店を出している。
「コットンクラブ」もいつのまにかオープン型のおしゃれな店になっています。
古本屋は激減。神田と並ぶ古書店街というイメージはほとんど残っていません。
「キッチンおとぼけ」はそのまんま。メニューの値段も20年以上かわっていないのではないでしょうか。定食はみんな500円。

ようやく久しぶりに大隈講堂が視界に入ってきます。
これは全然変わっていないですね。

さて、本部キャンパスに入ってびっくり。学生の多さ。女子の割合の多さ。
そして、高層建築化されたキャンパス内の校舎!

「ここが、あの早稲田か?」

と目を疑いたくなるような光景です。昔と全然違います。

「迷ったら電話してきてください」

と、木村先生がメールで研究室の電話番号を送ってきてくださった理由がだんだん分かってきました。

「母校で迷子になる可能性があるということか…」

大隈侯の銅像に一礼し、めざす校舎をきょろきょろと探す私。

「あ、目の前だった」

商学部の入っている11号館は、大隈侯の銅像のすぐ後ろに建っていました。
これまた高層階のビルディングです。思わず、下から見上げてしまいます。

商学部の校舎の割には、これまた、女子が多い(この理由は、後に明らかになるのですが)。
これまた想定外。別な大学を訪問したような違和感を感じつつビルの中へ。

眼前に現れたのは、なんと

「エスカレーター」

いまどきの大学はエスカレーターがあるんですね。
もっとも、高層ビルだから当たり前か。

ところがこのエスカレーター、目指すべき研究室のフロアまでは続いていない。
5階あたりで途切れてしまっています。
あたりには無数の学生が目に入ってきますが、上の階へのエスカレーターは見つからず。

「お上りさん状態だな」

冷静に自己分析。
この日は、大阪出張用に大きなキャスターバッグを持って歩いているので、「お上りさん状態」に拍車が掛かります。

一瞬よぎる木村研究室の電話番号。
しかし、久しぶりにお会いする恩師に

「校舎の中で迷子になりました」

はあまりにも格好悪い。却下。
「お上りさん」、勇気を出して、20年以上下の後輩に声をかけます。

「すみません。上の階に登るエスカレーターはどちらですか?」

近くにいた学生さんに声をかけてみました。

「奥のほうに、教員・来客用のエレベーターがありますので、それを使ってください」

と丁寧に教えてくださいました。イントネーションからすると、外国人の留学生の方のご様子。
丁寧にお礼を申し上げ、教えていただいたエスカレーターのある方向へ。

ありました、ありました。
これに乗ればいいのですね。

いっきに11階へ。目指す研究室はもう間近です。
エレベーターに乗って、これが本当の「お上りさん」。

以下、次回に続く。

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2011年6月14日